第2話 転生したけど……

 目が覚めると、今度はキチンとした天井だった。


 しかし、身動きが取れなかった。なんでだろうと思っていると、ガチャッとドアが開く音が聞こえてきた。


「おぉっ、アローン! 起きたか!」

「いつ見ても可愛いわ!」


 綺麗な顔立ちをした人に抱かれていた。きらびやかな身なりをしているから、たぶん高い身分だろう。


 冠とかそういうのがないから、恐らく貴族なのかな。


 何はともあれ、転生できたからよかった。


 よーし、ある程度成長したら彼女作るぞ。



 僕はアローンと名付けられ、貴族家の一人息子として育てられた。


 しかし、ある不幸が訪れた。


 母が事故でなくなってしまったのだ。よりによって、メイド全員と船旅をしようというよく分からない旅行をしたせいで、大波に攫われてしまった。


 これにより屋敷は父と執事しかいなかった。


 生活は不自由はなかったが、女性と接する機会が一切なくなってしまった。


 そんなこんなで僕は15歳になった。


 

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