第8話 ーー過去の記憶
ゴブリン退治を終えた俺は疲れ果てたのか…
洞窟に着いた瞬間俺は倒れるように眠ってしまった。
ーーその時俺は夢を見た。
♢
「凛くん待ってよ!」
懐かしい声・優しい声……この声で僕を呼ぶのは
「ん?朱里……どうしたの?」
朱里は走りながら僕の所まで追いついたら同じ速度で歩くいた。
「凛くん今日の宿題やった?」
「宿題?」
「んもぉ!また忘れたの!?」
「あはは……そうかも」
懐かしい……でも何で懐かしいんだろう。
僕のこの見えてるのはおかしいものなのか?
ーー次第に歩いて行くと学校に到着した。
(ここは…小学校……)
僕が通っている〖晴洋小学校〗だ。
「でねでね!凛くんお母さんがね!」
懐かしいなぁ…朱里とこんなに仲良く話したのは何年ぶりだろうか……。
あれ?……僕は……またこんな気持ちに……
これは現実?……夢?
「どうしたの?凛くん」
「ううん……何でもないよ」
確か……僕の名前は久世 凛……小学生5年生…いや、、中学?高校?……なんだ頭が混乱する。
「うっ……」
「凛くん!大丈夫!?」
ーーそっか僕いや俺は高校生の久世 凛だ
ようやく実感した……何故こんなにも懐かしいのかそして何故恋しくなるのか……。
この頃の俺の記憶はほぼ残ってない。
だからこそ懐かしく感じたのだ。
(でも…思えばなんで忘れてたんだろう)
よく考えればおかしな事だ。
確かに数年前とは言えど…ほぼ完全に忘れていた記憶なのに対して…身体は覚えていた
ーーしかし夢は終わらない。
「まずは先にこの夢を思い出さないと…」
♢
一方その頃……花咲朱里は………
(凛くん……かっこいいなぁ…高校生の凛くんもかっこいいけど小学生の凛くんもかっこいい!)
花咲朱里もまた凛と同じ夢を見ていた。
(この頃って確かまだ凛くんが〈僕〉呼びだった時だっけ?)
ーー久世 凛が何故一人称が変わったのか…
私と凛くんの両親以外は知らない。
あれはーー私がまだ凛くんと遊んでいた頃の話
「凛くん見てこれ、泥団子!」
「朱里…そんなの作ると手汚れちゃうの?」
心配をしてくれた凛くんに私は泥団子をプレゼントした。
「え?くれるの?」
「うん!凛くんにプレゼント!」
「ありがとう!僕嬉しいよ!」
その笑顔はとても可愛かった…しかしそれも
つかの間だった。
♢
(朱里……)
その時だったーー朱里の後ろから不審者が現れた
朱里を連れ去ろうとしたのだろう。
「きええええええ!!!!!」
誘拐とは思えない程の声で叫びながら
こちらに向かってくる。
「朱里!!!」
あれ?おかしい…身体が言う事を効かない。
いや違う…まるで俺が操られているみたいだ。
「どけぇぇぇ!クソガキ!!!」
不審者は片手に包丁持ちこちらに向けてきた。
「うわぁぁぁぁ!!!」
俺は叫びながら両手を目の前にバッ!っと上げる
その時……目をつぶっていながらも光が差し込んだ。
次に目を開けると不審者は倒れていた。
もちろん俺も朱里も無事だった。
ーーしばらくすると警察が来て不審者は逮捕された。
あれは一体………
「うっ……!」
« スキルにより記憶を獲得しました»
その瞬間…俺はこの夢から覚めた。
ーーー
ーー
ー
「ここは……」
目を覚ますとそこは洞窟の中だった。
(あっ…そっか俺洞窟で寝てたんだった)
でも…あの夢は一体……なんだったんだ?
「神様」からゴミスキルとして見放された俺は異世界を自由気ままに放浪する! 木野 柊 @kino0555
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