ED3

「俺になにか言うことはないよ」

 俺は言った。

「京ちゃんにはどうでもいいっていうこと?」

 佐和は言った。

「そういいたいわけじゃないんだ。あくまで佐和自身の問題で、そこに俺の意見は必要ないだろ?」

「…………っ!」

 俺の言葉を聞いて、佐和は俺に背を向けて走り出した。その目が潤んでいるのを見て、俺は胸が締めつけられる思いがした。


「あんたサイテー」

 千賀子がにらみつけてきた。

「佐和ちゃんの気持ち知ってるでしょ。あんたのことが好きなのよ。どうしてあそこで引きとめなかったの?」

「ああいう風に聞かれると、こう答えるしかないというか」

「でも、佐和の性格分かってるならそんなこと言うのは酷だよ」

 そう言う猫田さんは俺と目を合わせなかった


「行こっか?」と千賀子。

「行きましょう」と猫田さん。

「どこに行くの?」

 二人は俺の問いかけに答えてくれなかった。

 なんだか、ひとりぼっちになった気分だ。

 俺、間違ってないよな?


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 セフレの千賀子から電話があったのは昼過ぎ。俺サマが昨晩の深酒から目覚めたころのことだった。

「あのね、ジョージ。好きな男子に振られた娘がいて。慰めてあげてほしいんだ」

「そうか。千賀子も来る?」

 トライバル・タトゥーでいっぱいの腕をぽりぽりかきながら、俺サマは言った。

「流れで、猫田ちゃんって子も一緒。ジョージも会ったことあるでしょ?」

「三人同時に相手しろっていうのかよ。おいおい」

「だめ?」

「もちろんオッケー! 俺サマを舐めるなよ?」


 てなわけで、俺サマの部屋(通称・SM部屋)を会場に、カクヨムではとてもじゃないが描写できない数々のことが起こり、いまようやく朝を迎えたというわけ。


「おーい、三人とも生きているか~?」


 どの娘からも返事はなかった。

 キングサイズのベッドの上では、三人が三人ともむき出しの尻を天井に向け、死体のように眠っている。その横に散らばるのは、ナニとは言わないけど、一ダースほどの使用済みのアレ。そのうちのひとつは佐和って子の髪の毛にからまっていた。ありゃ、これ取るの大変だぞう。


 ちょっと派手にやりすぎたかね?

 まあ、この程度じゃ精神も肉体もまだまだ壊れないよ、俺サマの経験上。

 むしろ、いい気分転換になったんじゃないかな?


 行為の最中、京太郎って男の話を聞いたけど、まあ分からないでもないかな。

 京太郎は女の子の自己決定を大事にしたかったんだろう。

 でも、それを恋する相手に委ねたい女子だっている。世の中いろいろなんだ。そういうタイプの女の子をモノにしたかったら、そういうところを見抜かないとな。

 

 まあ、そのおかげで俺ちゃんはステキな一夜をすごせた。

 その点は感謝しないとな。サンキュー、京太郎!



 BAD END


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https://kakuyomu.jp/works/16818093087082605981/episodes/16818093087082629584

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