10:ブルーローズアプローズ~オカン系部下は蒼薔薇の魔術姫に振り回されたい……わけではないっ!~ 感想

お話

https://kakuyomu.jp/works/16818093085544010627/episodes/16818093086218936260


 小柄なローザちゃまを覗こうとした!!!?

 覗こうとしたァ!!???

 イエスロリコン、ノータッチの心構えを叩き込んでやらねばと思う反面、たぶん元魔術部門長が透過の魔術陣を売った相手は覗き趣味というよりロリコンだったんだろうなと思ってしまいますね。

 ローザちゃま、それでも部下愛はちゃんと持ってくれている上司らしく、そういうところもいいですよね。元魔術部門長の部下の気持ちもね、リアル社会で生きているとなんとなくわかってしまうような気持ちもあるのが物悲しいところもありますが、それはさておき、皆様はいわゆるロリ系漫画はどれほど嗜まれているでしょうか?


 いや、別にね? 別に筆者も特別ロリコンだとかいうわけでもないのです。か、勘違いしないでよね! いや本当に、本当に、ろ、ろ……ロリコンってわけじゃないんだからね!? ロリコンというわけではないのですが……まぁ人並みには嗜んでいるわけです。そんな中でもそうですね……何をオススメしましょうか? そうですね、ここはやはり『真夜中の夜子さん』をオススメするのがスジというものでしょうね。

 簡単に言ってしまうとえっちなロリになった喪黒福造みたいな少女・夜子さんと、彼女に翻弄される現代社会に疲れたおじさんたちの姿を滑稽に描き出した1話完結型のオムニバスストーリーなのですが、そもそもの最初は同先生の単行本『女の子のおもちゃ』に収録された短編「水曜日の夜子さん」がシリーズ化したお話(と思われるもの)なんですよね。いや、この水曜日の怪しさがたまらないことになっていましてね。ちょっと水曜日の深夜に出歩きたくなったものでした。もう嘘偽りない「メスガキ」感というのでしょうか、もう完璧で究極のメスガキというのは夜子さんのためにあるのではないかと思うほどで(筆者が「最強で無敵の幼女」と呼び、ひれ伏し称えているキャラクターは他にいますが、両方の話をしていると尺がとんでもないことになるのでそちらは割愛します)、まぁ筆者だけでなく多くの読者が骨抜きにされたのでしょう。後に夜子さん単体の単行本が出ると知ったときはもうこの宇宙の始まりに感謝したくなったものでした。


 ありがとう、全ての命が筆者をここまで繋げてくれたのです。

 ありがとう、全ての命が筆者とロリ漫画を出会わせてくれたのです。

 ありがとう、全ての命が筆者の糧となってくれたのです。

 ありがとう、ありがとう。

 この出会いに、ありがとう。


 そんな気持ちで読み進めていくと、ただえっちなだけじゃない面白さも味わえたり、すっかり骨抜きにされて社会的に破滅してしまった男たちを物陰から見つめてプークスクスと笑う夜子さんの姿で締める構成がやはりどこかのせぇるすまんを思わせたり、かと思えば自分の色香に誘われた男たちにバトルロワイヤルころしあいさせて嘲笑していたり、もういろいろな色を見せてくれる夜子さんに、もう我々も参っちまうわけです。

 そんな夜子さん、最初のうちは蝶の羽根を残してどこかに消えたりしていたものの、だんだんその様子が変わってきて、単行本の最後にはわりと衝撃的な正体が明らかになったりするんですよね。そこまで読むともはや、ただのえっちな漫画ではなくなっているんですよね。じゃあ何なのかと問われると返答に困りますが、本当に、何かが変わりますよ。


 つまり何が言いたいかというと、ローザちゃまとオカン系部下こと「俺」くんとはこの先もこういう関係性を続けていてほしいし、なんなら大きくなって多少の物事は我慢できるようになってもこの「俺」くんの前ではずっとこうであってほしいなと思ってしまうんですよね……ということをお伝えしてきたわけなのです。


 天才だけど破天荒気質なロリっ子とそれに振り回されるお兄さんって、素敵な関係性ですよね。ありがとうございます、とても美味しくいただきました──という報告を添えて、『ブルーローズアプローズ~オカン系部下は蒼薔薇の魔術姫に振り回されたい……わけではないっ!~』の感想とさせていただきます。

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