9:窓際の番犬 感想

お話

https://kakuyomu.jp/works/16818093085544010627/episodes/16818093086218755730


 得意先からのセクハラ……筆者の愛好する成人向け漫画の世界ではわりとありふれてしまっていますが、今のご時世……いやいや本来なら時代とか関係なく、人が辞める程度の……いやいや程度によらず、セクハラはいけないんですよ。セクハラが許容されるのはフィクションのなかだけなのです。

 セクハラといえば、某国民的RPGにも、いわゆるセクハラ装備(ファンの間の呼称らしいです)というものがあったりしますが、年々ナーフされているようですね。2017年に発売された11の時点で「あぶない水着」の危なげなさに却って危ないような気もしてしまいましたが、そもそも「あぶない水着」の3準拠のデザインって今の時代受け入れられるのでしょうか?


 いやいやご安心ください、こんなところでポリコレ的に──みたく無粋なことは言いませんよ。あっ、もちろん個人の主義主張は自由なので、もしポリティカルコレクトネスを大切にしている方がいたら、それはそれで筆者は尊重しますよとお伝えしておきますね。

 ただほら、こういう場でポリティカルコレクトネスについて触れるなんていうのは、タイトルや表紙の時点で寝取られものだとわかるような漫画を読んでおいて「寝取られは地獄に堕ちろ」だの「寝取られとか受け付けられない」とかいうこうの匂いしかしないお気持ちコメントをする方々みたいな雰囲気になってしまいますからね。もう大人ですからね、そういうのも気を付けたいところ。


 注意書きをしていたら少しだけ話が逸れましたが、本題に戻るとして。そもそも最近って露出の少なさにも興奮を見出だすパターンが増えているじゃないですか。そもそも11の「おどりこの服」にしても、過去最高に露出が少ない格好の割にかなり評判がいいですからね。

 筆者? 筆者はもう……あれですよ。ストーリーを読みたいがために強さを追求してしまったのと、グレイグとホメロスの関係性に脳を焼かれていたので、いわゆるセクハラ装備に構っている余裕はなかったんですよね。いや、ほら。だってホメロスってあんな序盤から怪しさ全開でしたし。グレイグは真面目すぎて一直線番長でしたし。そんなおじさんふたりを気にしないなんて、ありえないじゃないですか。まさか後半になってあんなクソデカ感情祭りが始まるなんて思いもしていませんでしたが、始まってからはもうあのふたりの結末を見届けたいがために六軍王を撃破して回っていた節さえあります。ウルノーガはおまけです。確かに強かったけど、あいつはもはやホメグレ劇場のおまけです。

 六軍王を倒して回っている最中、マヤちゃんに性癖を粉々にされて腰砕けになったことは、もちろんいうまでもありません。あれっ、もしかして筆者がいわゆるセクハラ装備に反応しなかったのって……そういう…………?(火サスのBGM)


 ということで、やはり「許される人」ってどこにでもいるよねぇと頷いていたら、この有賀さんは許されるべくして許されている節がありますよね。というか、そもそも有賀さんは「許される人」なのか? 人身御供のようなポジションに近いですよね。謝り役というか……あれは許され体質だからあのポジションに就いているのか、あのポジションに据えられたから許されているのか。鶏が先か卵が先かみたいな話になりそうですね。というか、まさに「番犬」でしたね。危ういポジションに置かれていたらしい莉子さん、番犬に守ってもらえたようです、素晴らしい展開でしたね。

 あと人身御供というと、人々に恐れられる神様への嫁として差し出されてしまうヒロインと、そんな人々の評判に反して人を懸命に愛そうとしている神様との不器用な恋、そして深まる関係、繋がる身体……みたいな漫画って多いですよね。筆者、ああいう恐怖が理解、そして幸せに変わっていくような漫画も好きなので、まぁ、筆者ハッピーエンドもイケるのよ、というアピールになりますね。


 シゴデキ女子の莉子さんにすっかり火が点いたところでこのお話は終わりましたが、キングメーカーとして名を馳せて、もう有賀さんの庇護?下にある必要なんて微塵もなくなってもこの部署に留まりそうな未来が見えるような気がしたところで(禁則事項ですかね)、『窓際の番犬』の感想とさせていただきます。

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