第41話 ダンジョンへの第1歩41

俺たちは夜を待ってから行動を始める。完全に日が暮れた森の中へと俺たちはなるべく気配を消しながら入っていく。聞こえるのは俺たちが落ち葉を踏んだ際に出るパリッという音と遠くから聞こえる狼の遠吠えが微かに聞こえるだけだ。


現在アトラクテッドがどこにいるのかはわからないのがあいつが通ったところは森が破壊されているためどこに向かったのかは一目瞭然だ。しかも、どうやらあいつは寝ていると気にだけ例の死の気配を放つらしい。行動している時は周りに死をばらまくようなことはさすがにしないらしい。よく考えると昼俺たちはどう考えてもアトラクテッドの半径20m以内に入り込んでいたがなんてことはなかった。おそらく自分が寝ている時に攻撃をされないようにするための自衛手段なのだろう。


「どうもこりゃあいつは最初に寝てた場所に戻ったな」


「イレギュラーだから行動範囲に制限があったりするのか?」


「いや、普通はないよ。でもイレギュラーにはわかっていないことも多いからもしかしたらそういうこともあるかもしれないよね。そもそも階段が消滅するなんてこと今まで起きたことなかったんだから」


「あいつが寝ててくれたらいいんだがな、もし普通に起きていて行動しているようなら出直すことも視野に入れたほうがいい」


「わかった」


俺たちが破壊された森を歩いていくとだんだんと肌がひりひりするような死の恐怖を感じる。


「近くにいるぞ、、、」


そして森が一気に開けるとそこには初めとは違ってその場に座り込み丸くなるようにしながら眠っているアトラクテッドがいた。


俺は頭を狙いやすいように近くにあった木に登ると狙撃銃を取り出しアトラクテッドの頭に標準を合わせる。隣には九条がおり、すでに俺が一番最初に放つ弾丸に『空間付与』を行っている。


俺は大きく深呼吸をしてから一発目の引き金を引いた。撃った瞬間に排莢して銃弾を装填することによって5発の銃弾を連続で撃ちだす。その弾はアトラクテッドの頭にまっすぐに向かうと途中で消えあいつの頭の半分を吹き飛ばした。そして残った半分の頭に4発の銃弾が集中し跡形もなく吹き飛ばした。


アトラクテッドは力尽きたかのようにその場に首を落とす。しかし、次の瞬間尻尾にある鱗が光り輝いたかと思うとぐちゃぐちゃの断面となっていた首から新たな頭が生えてきたこちらを睨もうとしてくる。


しかし、俺はそれを許さない。頭が生えてきて形が出てきたというところで引き金を引く。その弾丸はアトラクテッドの頭が生えてきたちょうどその場所に吸い込まれるように飛んでいくとアトラクテッドの新しい頭に血の花を咲かせて頭を吹き飛ばす。

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