第32話 ダンジョンへの第1歩㉜

俺のスキルの確認が終わったところで俺たちはそのまま就寝する。もちろん昨日と同じように見張りは交代交代で入るがさすがに2夜連続で何かが起こることはない。そのまま何事もなくダンジョンでの3日目を迎える。


「それで今日はどうする?昨日のフォレストウルフがこんだけいるんだから当分狩りの必要はなくなったが」


「うーーん、水も近くにある川からとれるからね。特にやることがないっちゃないんだよね」


「それならアトラクテッドの倒し方でも探ってみるか?」


「うーーん、一応調べたことには調べたんだけどね。やっぱり五つ星級のセルってこともあってそもそも討伐されたことが少ないみたいであんまり情報はないんだよね。少なくとも今の俺たちでもワンちゃんありそうって思える情報はなかった」


「手詰まりだな、、、こりゃ上からの救援を待つほかねーな」


「いや、、、ワンちゃんあるかもしれんぞ」


「あ?俺に自殺願望はねーんだ。ろくでもない方法ならやめてくれよ」


「アトラクテッドのことを俺たちが倒せなさそうな原因の一番は何なんだ?」


「そりゃ、近づけないことだよね。上位のシーカーになると近づいても大丈夫なように装備を整えてるか、遠距離攻撃があるんだけどさ俺たちにはない」


「俺の狙撃はだめなのか?」


「狙撃だと多分はじかれちゃうんだよね。あいつの羽がめちゃくちゃ堅いからそれに覆われたアトラクテッドは貫通出来ない」


「それなら俺の銃弾に空間接続を着けられないのか?」


「銃弾に空間接続?そりゃ、できるかもしれんが、、、、そういうことか!」


「ん?どういうこと?」


「俺が撃った銃弾に空間接続を使ってアトラクテッドの体の中に直接叩き込むんだ。それなら攻撃が通じるんじゃないか?」


「それなら可能性あるぞ!俺も銃弾に空間接続をつなげたことはないが物に付与できるのは間違いない!」


「でも、アトラクテッドの周りには例の死が漂ってるからそもそも30m以内に近づけないんじゃない?」


「いや、あいつの死の範囲は大体25mぐらいだったはずだ。俺の空間接続がギリギリ発動する!」


「なるほどね。、、、でもまだ解決しないといけない問題が残ってる」


「なんだ?」


「あいつの攻撃方法がわかんないってことだよ。アトラクテッドは五つ星級のセルだから、こっちから攻撃すれば何かアクションを起こしてくるのは間違いないと思う。でもそれがわかんない」


「確かにな、、、五つ星級のセルってなるとどんな攻撃を仕掛けてきてもおかしくない。それにその攻撃は俺たちが反応できない可能性もある」


「となると一番近いところで戦う九条さんには危険が大きい」


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