「あの人は良い人で素敵だ」と思っていても、当人がその為にどんな努力や配慮をしているかなどを深く考えることはあるでしょうか。
それはまるで、夜空に輝く星を眺めて「綺麗だね」と暢気に言うような、説明を放棄したくなるくらいに超常的な美に対する心象と同等なのかもしれません。
人間関係は理屈ではなく、感情で動くもの。たとえその人の輝きが表面的なものでも、星に対するように私たちは本能的に好意を持ちます。
そして、人は輝きを放つことで、真の感情を隠すことができます。嫌なことでも進んで請け負ったり、辛くても笑ってみせたり。
そんな輝きに隠されている「星の顔」の魅力を描いた、美しくも現実的な熱の伴った深い作品です。