『地球征服!』

やましん(テンパー)

『地球征服!』


 あるとき、アポージュ・アトゥーラ星人の兄弟ふたりが、通りかかりの地球を征服しようとした。


 絶対的な力を持つ小型宇宙挺『流れ星2号』に乗っていたのである。


 ふたりは、いなかの私鉄が走る高架下の住宅街を狙った。


 『支配者が住む地域に違いない。』


 兄が言った。


 『よっしゃ。よっしゃ。ちと、脅してみようか。』


 弟は、通路の上を通過しながら、真空光線を軽く発射した。


 道路がめくれ上がる。


 『やはり、文明は低いな。あっちゅうまだぜ。兄貴。』


 すると、たまたま駐車場にいた、やましーんが、持ってきていた、おもちゃの銀玉鉄砲を、宇宙挺のゆく前方に向かってばんばん発射した。


 すると、弾のひとつが、宇宙挺の推進バルブにたまたま詰まった。


 ぐたぐたくだあ〰️〰️〰️✨


 『あんれまあ〰️〰️〰️‼️』

 

 とふたりが叫んだとたんに、宇宙挺は高架下の網のフェンスに突っ込んだうえ、そのさきの高架橋にぶつかった。


 『な、何が起こった?』


 『なんだか推進装置に異状だべ。』


 『ちっ!』


 すると、ご近所のおじさんが、高級車のカバーをバサッと宇宙挺にかけたのである。


 この特殊断熱材が『流れ星2号』にはなぜだか良くなかった。


 『びわ〰️〰️〰️、しゅ〰️〰️〰️!』


 と、船体が叫んで、エネルギー活動が停止してしまった。


 『止まったよ?』


 弟は困惑した。

 

 『しかたがない。特殊なパワーフィールドに覆われただ。なかなか、この星はあなどれないな。外に出て闘うしかない。』


 ふたりは、分子破壊銃を手にして、床下から地球に降り立った。


 『あ、出てきたあ‼️』


 やましーんたちが叫んだ。


 そこに、警察官と機動隊が到着したのである。


 『あれです!』


 『む、なんだあれは?』


 それは、みのむしの、でかくなったような生き物であった。


 『あー、にっほんご、わかりますかあ〰️〰️〰️、てをあげて、おすわりしなさ〰️〰️〰️い。』


 警官が叫んだ。


 兄弟ふたりは、地球の銃を見たことないし、その威力を知らなかった。


 『あ、あれは、空間破壊銃にちがいない。プレスト星で見た!』


 『歯が立たないよ、兄貴。』


 『しかたがない。降伏して、一旦投降し、和解して宇宙挺を直してもらおう。』


 『うんだ。そいで、帰るべ。』


 ふたりは、固まって、あっさり逮捕されたのである。


 その後、宇宙挺は確保され、地球の科学は大幅に進歩し、大宇宙に進出したが、ふたりがどうなったかは、やましーんたちは知らないのである。



       おわり



   🐌🐞🐜🐲🐢🐚🐱🐶





       ぽ











 

 

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『地球征服!』 やましん(テンパー) @yamashin-2

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