きっと
放課後、あなたは世界に祝福されたように二つ結びを風に揺らしていた。二つ折りのスカートが、夏だけに許されたワイシャツが、頼りなげな白の肢体を際立たせたままでいる。あたしは手のひらの熱に命をゆだねている。細い指先が捨てた未来を呼び起こした。確信。
「ねえ」
きっと世界があなたの音を忘れませんように。唱えられたこの生命の名前の音色を、眠りにつくまで思い出せていたい。呪いなんかじゃ縛り付けられないのなら、呼吸だって奪われてしまう。
愛の代わりの散文詩 篠生五日 @shinousomeday
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