序章…(断片)【無為の呪詛】
◇◇◇
――私達は、巫女。統べ導く
各々が万象の一端を統べる
外からの
悠久の過去、
或いは、私達は、人を捨てた化け物――。
人ならざる身で、永遠に人に奉仕する化物。
――化物が輪になり、内側の人へご奉仕。
無為に受け継がれた、酷く歪な世の縮図だ。
壊れた
巫女様は後を見据え、全てを
始祖たる巫女様に、最大限の敬恭と尊重を。
しかしながら、
――ねぇ巫女様、ご先祖様?
貴女の選択は、正しかったのでしょうか?
人はどこまでだって、愚かでしたよ――?
――ねぇ巫女様、ご先祖様?
いつまで私達は
救われる時は、訪れますか――?
――ねぇ巫女様、ご先祖様?
こんな
私達が心身を削り、何代も何代も重ね。
途絶える事すら許されず、犠牲になる意味は?
――巫女様、ご先祖様。おいでください。
答えてください。どうぞ、おいでください。
応えてください。どうか、おいでください。
嘆いて、喚いて、神頼み。
泣いて、叫んで、血を流す。
やがて、
私達の、肉も骨も風になり……。
私達の、自も他も共になり……。
遂に……そうかと、悟ってしまう。
私達は、
私達は、
もういいや。もう、やめよう――。
――どうせ、応えてはくださらない。
だって貴女は過去の人。だって貴女は無責任。
貴女はただの自己満足。貴女は唯の人の巫女。
貴女はただの自己犠牲。貴女は唯の人でなし。
――救いはいらない。あきらめた。
答えは決めた。幕を引こう……。
――貴女の
そろそろ納めに、参りましょう――。
――はじめに、一つ。
貴女が眠った、その場所で。
どうぞ、おいでください。
どうか、おいでください。
せめて、
どうか、
◇◇◇
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