俺たちはバカップルじゃないんだ！ 信じてくれよ！〜魔人と魔人殺しのバカップル生活

第15話 幼馴染はモモを狙う

　学校の食堂にて。

「アスーラ•モシン討伐の手伝いを君の親父さんに直々に命じられてな。ここまでパーリーしたわけさ」

「そうか。ステルス技術を持った魔人を殺すのが得意だからか」

　西園寺金助。特性千里眼。人間に擬態してる魔人を見破ることができる。

「早速、食堂内にいるなぁ！　おいそこのメガネ。あとで校庭裏へ来い」

　西園寺金助の千里眼は強力で、魔人側が人間の身体になってない限り見つけ出すことが出来る。

　　　　　　　　　◇

「アスーラ•モシンじゃあないか。まっ、お前は死刑」

「ギャァァァァァ！？」

　アスーラ•モシンという魔人を追い、この学校へ転校して早数ヶ月。委員長や金助といった助っ人は来ても手がかりは見つからなかった。

「もうこの街には居ないんじゃないかな」

「私もそう思ってきた所だ」

　魔人を放置すれば、たくさんの人々が傷つく。

　気がかりなのはここ数ヶ月アスーラ•モシンと見られる被害が無いことか。魔界に帰った？　それともどっかで死んだのか。それとも今もどこかで擬態しているのか。

「アオたーん！」

「おおっ！　愛しのモモ！」

　まあ、どちらにせよ。俺にはここを離れられない理由が出来た。万が一、金助に勧誘されても断ろう。

「モモねぇ……一応千里眼で調べてみるか。種族人間。魔人じゃあなかったのかよかったな蒼。もし魔人だったら殺してたぞ」