機械仕掛け

カタカタと

何かが震える音が響く

それは渦の中にいて

誰かの操作を待っている


ねじが落ちた

拾う者はおらず

ころころとどこかへ転がる

光を失いながら


糸が切れた

白い光が消える

プツンと音がして

それは地面へ倒れる


歯車が狂った

もうそれは起き上がらない

絶命してしまったかのように

電源は復旧しない


謝罪をしても

目の前の機械は

元に戻りなどしない


そもそもそれは

機械なんかじゃなかったのに


誰がねじを入れたんだろう

誰が糸を張ったんだろう

誰が歯車を作ったんだろう


考えていてももう遅い

壊れた機械は治らない


機械仕掛けの人形は

ゴミ箱で燃やされましたとさ

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