絶望

古 散太

絶望

まだ見ぬ未来を悪いほうに決めつけて

いろんな悪いことを想像して落ち込む

そんなくだらないことが世に言う絶望

まだ見ぬ未来はいつも悪いものなのか

想像の産物だからいくらでも悪くなる

たぶんそんなのはいつも思い込みだね


悪い未来の理由はいくらでも出てくる

人は悪いほうに考えるのが得意みたい

もしそんなことはないって言うのなら

未来が良い理由を挙げてみればわかる

誰もが悪い理由ほどあげられないはず

だから悪い理由は想像の産物なんだよ


まわりがまだ明るいと気づかないけど

真っ暗闇の中のひとすじの光は気づく

絶望は終章の始まりなんかではなくて

新たな物語の始まりを告げてるんだよ

絶望したのなら味わってしまえばいい

自分の一部にしてしまえばそれは仲間


人は生きているかぎり生きようとする

頭の中ではどうにも絶望したとしても

体は生きようとするし受けつけないよ

生物は生きている物って書くんだから

生きられるかぎり生きてしまえばいい

全力で生きてしまえばあとは死ぬだけ


生き物だからかならず死を迎えるけど

それは不幸なことなんかじゃなくって

全力で生ききったのならそれはご褒美

重力も痛みもしがらみもすべて手放し

身も心も軽々とした本当の自分に戻る

そこには不幸も絶望も見当たらないよ


さぁ新しい朝を一緒に待つとしようか

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