第2話
「よし、これから文化祭で何をやるかの話し合いをする。
じゃあ学級会長、よろしくな」
「わかりました」
嫌だな……
先生が話を進めればいいのに……
「じゃあみんなやりたいものある?」
「お化け屋敷!」
「メイド喫茶!」
「いや男子たちどうするんだよ」
「え、男子たちもメイドになってもらって〜」
「なんでだよ!」
ほら、こうなるから嫌なんだよな。
どんどん話が進んでいくから……
「えっと、みんなの話をまとめると、
やりたいのは、お化け屋敷とメイド喫茶の2つであってるかな?」
「あってるよ〜!」
愛梨がそう答えてくれた。
やっぱ本当に優しい。
「じゃあこの二つから多数決を取ります。
決まった人から伏せてください」
「はい、決まりました。
文化祭ではお化け屋敷をすることに決まりました」
「よっしゃ〜!」
「メイド喫茶やりたかったな〜」
はぁ、やっと終わった。
疲れた〜
「学級会長ありがとうな」
「いえいえ」
「優、お疲れ様」
席に戻ると、前に座っている愛梨からそう言われた。
本当に優しい。
「ありがとう」
「よし、これで授業を終わりにする。学級会長お願い」
「はい、起立、気をつけ、礼。」
「ありがとうございました〜」
これでもう授業は終わりだから帰るだけ。
だけど、家に帰っても家のことをしたり、弟の和希お迎えをしないといけない。
お母さんが仕事だし、お父さんが出張だから仕方がないんだけど、
勉強もしないといけないから本当に大変……
「優〜! じゃあね!」
声のする方を見ると、部活に行こうとしている愛梨の姿があった。
「うん! じゃあね!」
そう私が言うと、愛梨は急いで部活へ行った。
「ただいま〜」
そう言っても返事はない。
今日はお母さんはいるはずなんだけど、仕事が忙しく、
今の時間帯は寝ているから、お迎えも私が行かないといけない。
「行ってきます」
そう言って私は和希のお迎えに行くために家を出た。
本当はお母さんが言って欲しい。
だって、和希は私のことが嫌いで、全く言うとこを聞いてくれない。
だからお母さんが言って欲しいのに、前にそのことをお母さんに言ったら、
『私は忙しいんだから優が行って』
と言われた。
私も勉強があるし、学級会長だからやることがまあまあある。
それも、お迎えでは和希が言うことを聞かないから、時間がかかる。
本当に嫌だ。
この夜が明けたら君に会いに行く こよい さくら ฅ^•ω•^ฅ猫部 @rikoko-
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