第9話   あなたの傍で

トキヤが「俊哉、此処に居たのか?」と声を掛けて、俊哉が「ああ、またジャネットが振られている」とジャネットの様子を見ていた。

トキヤが「お前、ジャネットの事が気になって居るのか?」と俊哉に聞くと、俊哉が「シー、そんな訳無いだろう。ただの暇つぶしで見ているだけだ」とトキヤに注意をして居た。

ジャネットがトキヤと俊哉に気付いて、「何二人で、コソコソしているのよ」と話し掛けた。

トキヤも俊哉も「そ、そんな何でもねーよ。」と二人して口を揃えて否定した。

ジャネットが「二人して怪しいわね。まぁ、私の事を気になって居たのかしら?」と横目で見つめられて、俊哉もトキヤも「う、そんな事ある訳無いだろう」と言う二人をジャネットは微笑んで見て居た。

ジャネットは「あぁ、私の青春も終わりね。二十代になるから、そろそろ将来を考えないと」と上を見上げて、トキヤに話をした。

トキヤが「そうか、俺もそろそろ幸せを見つけないと」と話をして居た。

ジャネットが「そうね、でも、今が有れば恋愛よりももっと大切な事が有るはずだわ」と声を掛けた。

トキヤが「そうだな、俺らが旅をしていた間には、かけがえのない強い力、気持ち、何かを守ろうとする強さ、そして絆。それが俺達の探し求めていた答えだ」とジャネットも俊哉も嬉しそうな顔をして居た。

その続きの後日談は、作者が亡くなってからの話で、鉄郎も誰も知らない物語が、作者の机の上に封印されたまま、今も眠っている。


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アルタイル 異世界の名のもとに 影山 みはつ @mihatsu1865

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