アタシと剛くん

@DojoKota

001剛くん

時折考えることがある・・・・・・・・・・何を考えていたんだっけ?・・・・・・・・・この地上の全てのぽこちんを食べ終わった時アタシはどうなるのだろうか?って考えることがある、ときおり、だけれど。

アタシは天使である。神に命じられた。この地上の全てのポコチンを食べ尽くすように命じられただけの天使である。天使なんだな。これがな。

アタシは歩いている。たとえば歩いている。歩道橋の上を歩いている。周囲にアタシ達の他に誰もいない時、アタシの目の前に男という生き物が存在する時、とりあえず、アタシは、そいつのちんぽこを食べる。手にはライフル銃、右手にはサバイバルナイフ。まずは、ライフル中を空にぶっ放し、アタシが本気であることを示す。そして恐怖を感じてもらう。そして脅す。裸になりなさい、と命じる。下半身だけ裸になりなさい、と命じるアタシです。そして、アタシはサバイバルナイフを用いる。切り取る。そしてその切り取ったものをアタシは握りしめる。そしてさようなら

血まみれのちんぽこ。

切り取られた男の子。中学二、三年生くらいの男の子

アタシはわかるんだな。中学校の制服を着た男の子が、一年生かそれ以外か、わかるんだな。

初々しさが異なって感じられるようだ無意識のレヴェルに於いて。

アタシは、その男の子にさよならをいう。おまけにライフルをぶっ放す。

ばばばばばばばばばばばばばばばばばばばってライフルの弾丸が空に打ち上げられる。それは打ち上げ花火のようだ。真昼間だからそれはまるで光の中に埋もれているただ音だけが響き渡る。犬が吠える。3匹の犬が吠えていた。きっと拳銃の音を聞いたことがないのだろう。弾丸が弾けるための火薬の爆発の音に犬が興奮して吠えている。大型犬小型犬超小型犬がビュンビュンと吠えている。

うるさい犬どもだ。

そして、アタシはその場を立ち去る。

ちんぽこはすぐには食べないの。食べたくなったら食べる。けれども、食べたくなった時にすぐに食べられるように食べるためのぽこちんを、こうして暇な時に収穫しているんだ。気分が剥いた時に収穫しているんだ。男の子が呆然とした瞳でアタシを見つめていた。

「あ、ああ、ああ」とか男の子は言っていた。かあいそうだった

股間から血を流しているとはいえ、血は飛び散っておらず彼の制服は白いままだった。

「ああ、ああ、ああ、そうか。だからか。俺はなんてことを。なんてことを。だから、だったんだな。今日の占いのラッキアイテムはスカートだったんだ。スカートだったんだ。女装をすれば良かったんだ!俺は、女装さえしていれば!俺は男であることをひたと隠し続けていれば、ああ、ちんぽこを切り取られることだってなかったんだ!!!なんだなんだ!ヒントならばあったではないか!俺は知っていたんだ。占いの結果を知っていたんだ。俺の星座や牡牛座。牡牛座は今日は十二星座の中でとても悪く最下位。そしてラッキーアイテムはスカート。スカートさえ履いていればなんとかなったんだ。きのこヘアーだからといって言い張ればいいんだ。俺はこんな顔でこんな髪型ですけどお、お、お、おまんこがついているんだ!って。そしたらこんな目に遭わなかった。俺はおまんこがついていまーす!そう叫びながらスカートをひらひらさせながら歩け!歩け!歩けよ過去の俺よ!一分前の俺よ!そうすれば、こうはならなかった。他の人間がターゲティングされていただろう。そこら辺の俺とは異なる男性個体が切り取られていたはずなんだ。俺はその惨劇を目撃したかもしれない。しかし傍観者であり被害者ではあり得なかったはずなのだ!ああああああ。まあ、いっか。思いの外痛くないし。まあこれもまた人生」男の子はそう叫んでいた。いや、叫び終えてほっとしたようにゆったりとした足取りで歩み去ろうとしていた特命天使のアタシを追いかけて、走ってやってきた。

「ま、ま、まってよ。お姉さん、ちょっと待ってよ」

アタシは立ち止まって振り返ってあげた。男の子は息咳きってアタシの目の前で中止した。

立ち止まった。

「ここでぽこちんを切り取られたのも何かの縁だろ!そんなあっさりどっかいったりするなよ!寂しいじゃないか、この俺が、寂しがるじゃないか!」

アタシは天使なので口がない。口がない女の子だ。だから喋れない。返事ができない。

「俺の名前は草薙剛、剛って呼んでくれ」

「アタシ口がないから剛くんのこと剛ってよべへんねん」とアタシは伝えた

「あ、あ、あ、つ、伝わってくるぞ!何かが伝わってくるぞ!す、す、すごいぞ!す、す、すっごいなああ」と剛くんがしゃべった

「人間は喋らへんとつたわらへんのかふべんやなあふべんやすごく加藤や、あ、間違えた加藤さんのことやのうて下等ってことやミドリムシみたいってことやな」とアタシは伝えた

「うへえ、なんでこんなことがおこるんだろうすごいなあ伝わっても打てるやんけ俺なんかすごいことをたいけんしており万年筆。すごいですねえ、ありがとう」剛くんは感謝していた。はしゃいでいた。

「ま、天使ですから」

それが、アタシと剛くんとの出会いだった

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