いつかの日記

みよしじゅんいち

2012年05月19日 ク〇ネコヤマト

 本がたまってきた。荷造りすると、段ボール箱7個。山口県の実家へ送る。伝票7つ貼り付けて集荷の電話。

「14:00から18:00は外出するので、13:00前か、18:00以降に集荷お願いします」

「では、13:00前に伺います」


 13:00前、インターホンが鳴って気づいた。現金がない。

「たいへんだ。ごめんなさい、お金がなかった。運転手さん、5分ほど待って貰えますか。そこのコンビニでおろしてきますから」

 パジャマ姿で、サンダル履いて猛ダッシュ。

「ああ、どうぞ鍵は掛けて行ってください」

 運転手さんに呼び止められて戻った。


 さて、このパジャマのズボン。一年ぶりに履くと腰の回りのゴム紐がきつかった。昨日の晩、応急処置でゴム紐を切った。その代わりに端っこを輪ゴムで縛った奴だった。脱げるなズボン。


 コンビニに着いたが、ATMがない。しまった。どうしよう、最寄りのATMまで往復すると、急いでも15分は掛かる。全速力で家に戻る。脱げるなズボン。私が戻ってきたので、安心している運転手さんに話しかける。


「あのう、本当に申し訳ないのですが、たとえば。あのコンビニ(2番目に近いコンビニ)まで、トラックに乗せてって貰うことはできないでしょうか……。片道だけで結構ですから」

「ええ、構いませんよ」


 運転手さんがいい人で良かった。片道で構わないと言ったのに。

「また、こっちの方に来ますから、帰りも送りますよ。距離、結構ありますもんね」

 コンビニの駐車場では。

「私らの車ここに停めておくと、うるさいもんですから、道の向こう側で待ってます」


 コンビニでお金をおろして、やっとの支払い。自宅の路地まで送ってくれた。

「では、確かにお預かりいたしました」

「すみませんでした。ありがとうございます、よろしくお願いいたします」

 本当に、運転手さん、ありがとうございました。


 しかし、つくづくズボンが脱げなくてよかった。

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