第2話

「えっ?」

5分くらい時間が止まっていた気がする…

だって…俺の席に…俺がずっと憧れていた人が寝てるんだから。一旦落ち着け。

(多分…窓側の一番後ろの席が春風で気持ちよくてたまたま寝てるだけだ…)

俺は課題を取らなきゃいけないからどうしても彼女を起こさないといけない。 

(そーっと話しかけてみよう)そう思い俺は席に近づいて行った。

「あっ…あのっ…!」    「…んっ……ん~??」

はじめて目が合った。 (か…かわいい…!!)

「キミ…この席の…」

(はっ! 私、ヤバい人に見られてないっ!? べ…弁解しないと…)

「キミっ…この席の子だよね…??」

「しっ…失礼しましたぁー!!」

そう言って彼は机の中から課題を取って急いで教室から飛び出してしまった。

「まっ…まってよ!!」

(ど…ど……どうしましょー!絶対明日になったら彼が学校中に言い回されるわ…)

「お…終わりましたわ……」

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この学園のお嬢様は僕にだけ甘々 紫咲色 @murasaki_saku_chan

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