駆逐艦『響』

ハマル

プロローグ

 「駆逐艦『響』」。特型駆逐艦22番艦として1933年に竣工、第六駆逐隊の一員として活躍し、太平洋戦争を生き残り、その後賠償艦としてロシアに渡って「Верныйヴェールヌイ」と名を変え第五艦隊に所属、一線を退いてからは「Декабристデカブリスト」として練習艦となり、その後標的艦として沈められた…


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 2120年12月8日。あの太平洋戦争が開戦した日、奴等は現れた。

 『クラシス・スペイ希望の艦隊』とは、世界各国の科学者たちが研究に研究を重ねて生み出した、人類史上最も強いとされる兵器たちの総称である。数年前の対宇宙戦争時に開発されたが、戦争が終わるまでに作り終えられなかったから出番は無く、完成してからも人類はその強大な力を自ら作り出した異世界に封印していたのだ。

 そんな『クラシス・スペイ希望の艦隊』が暴走した理由は、何者かによって奴等の管理コードに異常が発生したからで、彼らの目的は、『人類を守る』から、『人類を滅ぼす』に変わっていた。そんな、暴走した『クラシス・スペイ希望の艦隊』を、人類は『クラシス・モルティス死の艦隊』と呼んで恐れていた…


 まあこんなところだ。俺は江口松郎。日本対宇宙軍艦隊第三宙雷戦隊旗艦「センダイ」の乗組員をしていたただの海軍兵だ。これからとっても不思議なことが起こるんだが、これは第1話のお楽しみ。では一旦さらばだ。じゃあな!




 

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駆逐艦『響』 ハマル @hamaru_0321

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