2024.12.24 「バックドラフト」('91)


 見たかった映画!

 名前も知ってるし、なんならテーマ曲も脳内再生余裕。

 しかし見たことない映画の一つ。


 午後のロードショー公式X(旧Twitter)のあらすじはこちら。↓


「ブライアンはなんとか消防学校を卒業し

兄が隊長を務める消防署に配属になる。


そんな時、所轄内で連続爆破放火殺人事件が起きる


この事件は”バックドラフト現象”を利用したもので

犯人は火に詳しい同業者だと判明する…」


 バックドラフト。

 密閉空間で火事が発生し、一時的な不完全燃焼が起こっている状況で、窓やドアの開閉で酸素が供給されると、爆発的な燃焼を見せる現象のこと。

 この現象により、ドアを開けた瞬間、火がブァァァァって巻き起こるシーンは有名ですね。(※語彙力ない描写)


 

 幼い頃の主人公ブライアンと、兄スティーブンの会話シーンから、映画は始まる。

 消防士の父に出動命令がかかり、その現場についていったブライアンは、父が火災現場で、バックドラフト現象により亡くなってしまうのを見てしまう。


 いろいろと紆余曲折あった後に消防士になったブライアン。スティーブンは消防士一筋。

 この二人、かなり疎遠になっていたようで、スティーブンが妻子と別居しているとは知らず、スティーブンの妻子だけが住む家を訪ねてしまったり。

 いくら疎遠で仲が悪かろうと、配属されたのが兄のいる消防隊だから仕方ない。ブライアンは初日から出動します。


 ブライアンが踏んだ、初めての火災現場。

 ちょっと話が変わるんですけど、これは91年の映画。つまり、CGが今のように使われていなかった時代なんですよね。


 炎の燃え方、広がり方。

 モンスターみたいな、得体の知れない炎。

 焼き尽くさんとする炎の動き。

 これ、全部なんですよ。

 

 火災現場のシーン、迫力に気おされて、ただただ食い入るように見てました。


 この時代の「本当に破壊しました、本当に燃やしました」っていう映像、好きなんですよ。

 

 そして「バックドラフト」のいいところは映像のみならず。

 話の柱は「兄弟の和解」「放火犯探し」「消防士としての成長」。


 放火犯探しでは、捜査官リムゲイルと行動を共にするように。

 このリムゲイル、素っ気ない取っ付きにくいおじさま(演:ロバート・デ・ニーロ)なんだけど、とてもいいキャラ。仕事できるおじさま。

 しかし捜査中の負傷にて、残りの捜査をブライアンへ託すことに。

 

 連続放火の捜査のため、ブライアンは以前接触した、ドナルド・サザーランド演じる、収監中のロナルドっていう放火犯に会いに。

 このロナルドの……背中に這ってくるような気持ち悪さ、さすがドナルド・サザーランド。

 (ブライアンとロナルドの対峙シーン、なんとなく、ほんのりと、「●たちの沈黙」っぽさを感じてしまったのは、私だけ……だと思いたい。)

 放火犯探しの最中、ブライアンは兄の住処であるボートで、一連の放火事件で使われた薬剤を見つけてしまい……。



 という、序盤からずっと、次から次へと手に汗握る展開が繰り広げられるわけですよ。



 これ、なんで今まで見たことなかったんだろう? って思うほど、のめり込んで見てました。

 

 終盤の、めちゃくちゃ心にきたシーン。

 「あれ見ろよ、俺の弟だぜ。すげーだろ」

 同じ隊の仲間たちに助けられた時、そう言ったスティーブン。

 このシーン、すごい……泣ける。


 最後のスカッと展開も、すごいよく出来てるし。私、この映画、好きです。




 え? こういうのはクリスマス・イヴに見る映画じゃない?

 何をおっしゃる、火事には気をつけようぜ! っていう、テレ東からの注意喚起だよ!(違う)


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午後ロー鑑賞日記 卯月 朔々 @udukisakusaku

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