第3話 初配信1
僕の名前は鳴宮瀬那。ちょうど今日、ダンジョン高専2年生になった。それと同時に、あることが解禁される。とても面倒な申請などを飛ばしてダンジョンに入れるようになるのである。
そして、今僕は絶望している。
スキル:
鑑定
分解
作成
いや、別に錬金術師になりたい訳でも学者になりたい訳でもないのだが??
絶望しているもう一つの理由は、レベルである。本来、スキルにはレベルが存在する。例えば鑑定ならば、本来は〈鑑定Lv.2〉のように表示される。しかし自分のスキルにはレベルの表示がない。こんなの前代未聞ではないか?とすら思うが、良かったと思うこともある。どうやらこれらのスキル、合わせて使うと化けるっぽい。例えば、アイテムを鑑定して、ゴミなら分解、分解して得た素材を使用して新たなアイテムを作ったり、などだ。
簡単な自己紹介は済んだであろう。誰にしているのか分からないが。
僕は今、最寄りのダンジョンの前にいる。今からダンジョンに入り、配信を行うのだ!因みに配信器具は高専が貸してくれた、と思っていたのだが、一部教材費と補助金(?)で支払われて自分たちに学校がプレゼントしてくれた扱いらしい。アイドルのライブでも使われるくらい高性能なものらしく、正直それだけでもかなりワクワクしている。
設定については、1年の時に授業でやり方を教えてもらったので大丈夫なはずだ。取り敢えず配信を付けてみる。
●配信開始
「あー、あー、聞こえてるのかな?」
:高専生か?
第一村人。ダンジョンにこんな朝早くから潜る人はほとんどいないので、こんなやつの配信でも見に来てくれる可能性が高いのだ。因みに今は朝6時。
「そうですよー、取り敢えず今日から入れるようになったので、授業で習ったことの復習をしてみます。」
:そこなら入り口付近は魔物がほとんどいないので安全ですよ
:装備しっかりしてるな。自作?
また来てくれた。
「アドバイス感謝ですー、この装備は自分のスキルで作ってみましたー」
一応言っておくが、これはスキルで作った。あと付け足しておくと、スキルは元から分かっていた。改めて絶望していただけである。
:相当レベル高くないか?スキルレベルは?
「あー、私のスキルは全てちょっと特殊でなぜかレベルが書かれてないんですよね、だからレベルとかはわからないです。すみません」
:え?まじ?世界初では?
:↑スキルいくつか持ってるみたいな言い方だしデマじゃね?
そう、スキルは基本1か0つしか持っていない。人類の8割くらいはそうなんだっけ?
「うーん、取り敢えず見せてみますね、ステータスオープン」
名前:非公開
DP:3000
スキル:
鑑定
分解
作成
他項目は非表示設定により表示できません。
:写らないぞ?なんでや
:モザイクとか設定するとこでオンにしないと見えんで
「あ、そうなんですか?これでどうです?」
:マジかよ
:錬金術師でも目指してたんか?
:因みに鑑定以外は世界初スキルな
:↑マジ?
:データベースにも非公式wikiにもないで
なんかスキルのことで色々言われているが、話を進めよう。CGと疑われたりしないのか?
「取り敢えずダンジョンに入りますねー」
:ktkr
:スキルレベルがないとどうなるのか気になる
:発現方法教えて
「あー、発現方法はよく分からないんですよね。子供の頃に工作したりして遊んでたからかもです。あ、出ましたね。さっきスキルについて気になるって人がいたので使ってみます。」
自分は頭に被ってる装備を外し、鑑定する。
【自変式鋼鉄ガチェット-v4】
クラス:
全身防御力:+200
頭部攻撃力:+300
速度俊敏性:+50
〈使われなくなった幼児向け玩具を再利用し作られた。全身に結界を貼り、ナイトスコープとして利用することなども可能。〉
:化け物で草
:なんでヘルメットで足まで防御されるんだよ
:神話級ってなんだよ初めて聞いたぞ
:これv4ってことは他バージョンもあるのか?
:幼w児w向wけw玩w具w
:うーん、魔導具()
:ステータス改竄は重罪やぞ
「いや...これ失敗作なのでそんな強くないですよ?」
一瞬コメントが止まる
:????
:常識なくて笑う
:因みに今の最高クラスは
:ならそれ俺にくれ
:なんで鑑定スキルで説明文が読めるんですかねぇ...(普通はクラスすら読めません)
「うーん、取り敢えず効果は分かってもらえたと思うので実験していきます。」
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個人的には色々直したいのである程度慣れたらまとめてステータスとか修正したいですね
次の更新予定
2024年10月11日 22:00 毎日 22:00
ダンジョンが生まれて20年。定型魔法しか使えない世界で自由魔法を編み出したので、ダンジョンに住もうと思います。〜どうやら魔法を書き換える力は史上初だそうです〜 あるみゅーる @almyuul
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