第4話    キミカの未来

キミカは、戦いに疲れ地べたで寝ていた。

もう、夕暮れが過ぎる頃に亡くなっていた母のルミや、ソウキチが「頑張ったね」と笑顔でこちらを見ていた。

キミカが「お母さん、お父さん。ありがとう」と夢の中でルミやソウキチを抱き締めていた。

キミカは、夢から醒めたら目から涙を流していた。

父と母の笑顔でなく、チズの笑顔が小さい頃に恥ずかしそうにしていたキミカを見ていた。

チズが「あなたに似て可愛いわね?」と母のルミを見て、話をしていた過去の思い出がふとよみがえって来ていた。

「今どこに居るだろうね?キミカ」と椅子に座り、窓を眺めていた。

外の景色は、朝日の日差しで明るくなって来ていた。

そこからスミスタの街から、歩いて30分のアルケディアと言う故郷の街まで馬に乗って帰って来ていた。

チズが「ばあちゃん。帰ったよ」と家に帰るなり、ドアを開けると誰もいなかった。

キミカは「ばあちゃん」と呼ぶと、ルミとソウキチの墓場で無事にキミカが帰って来られるように祈りを捧げていた。

チズが「キミカかい?私は今まで1人で居て淋しかったよ。やっと、会えたね」とキミカを抱きしめた。

キミカは「おばあさん、おばあさんのおかげで無事帰って来たよ」と涙を流してギュッと抱きしめた。

キミカは、それから小さい男の子と女の子の2児の母親になり、バルディと結婚をして、毎日、母のルミとソウキチのお墓に行き、線香を上げてお参りをして平和な生活を過ごした。


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作られた世界 Art your World 影山 みはつ @mihatsu1865

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