第65話
学生時代にこの腐れ縁の友人には奴隷船稼業のことも話している。
長期に渡る命がけの激務。奴隷船の衛星環境もいいとは言い難いことも、とうに知れている。
人のことも背負いがちなところがある旧友に、再会早々負担をかけるのは本意ではないから、あまり積極的に話そうとは思わないが。
どうしたものかと言葉を探していると、高らかなソプラノが響いた。
「あらロジェ。お知り合いなの?」
淡いブロンドを春風になびかせ、一仕事終えた快感に浸りながら、プレヌが歩み寄ってきたのだ。
「大学時代の同期で、今回の依頼人。エルネスト・レヴィだ」
「はじめまして。さきほどはどうもありがとう」
「よろしく、マドモワゼル。レヴィです」
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