第3話

「まって」



ともう一度。



「はっごめん、勝手にロフトとか先上がられんの嫌だったとか?わーっごめん!そうだよな廊下で待って一緒に入るべきだったか」




別に、違う。




「違う。その前に男女って相部屋ありなの?」



「……」




そう。そうそう。気付いて。




「?しらねーけどだめなんじゃね?」



「え、じゃあボクが引っ越すことに異論無「オレら男同士なんだから関係ねーじゃん!」




……。




「あっ、一人称が『ボク』だし髪も短いし、君が間違えたことに対して失礼だとか言うつもりはないけどでもボク、一応女…だよ?」



「……?」




あ、だめだこれ。




「悪いけど男の振りしてこの高校に入りたかった……!とかでもないよ?何も偽ってない。ただ君が今勘違いしてるだけ」



「オッマエ面白いやつだなー!」




違う違う違う。




どうやって証明したらいいんだろう。めんどくさいな。こういう時免許とか持ってたらいいのか。将来免許必ず取ろう。こういうことがこの先またあるかもしれないしっていうかとりあえず現問題解決が先か。



「だから女なんだって。君が信じなくても女なんだって。だからボクはこの部屋を変えてもらいます」



「はー?じゃあ脱いでみろよ」




誰 が 脱 ぐ か 。




「ほら脱がねーんじゃん」




違う違う違う脱ぐわけないよね。




「寮長ーーーー!!」



「!?」



突然、彼が大きな声で第三者を呼び出した。一瞬の間の後、どこからともなく「何ーーーー!?」という声と共にダダダダダダと走ってはいけない廊下を猛ダッシュする足音が迫りくる。



「まーた紅騎くん!?君かな!?」



若干血管の浮き出た額に汗を滲ませる初めまして、なリョウチョウさんに早くもごめんなさいの意が浮かぶ。




「なー寮長!こいつ、西園寺、女に見える?」





……。



リョウチョウさんと目が合う。背が高くて、見上げる首が痛くなる。早く、早く決断してく「いやどうみても女のk男だね!!」




「え?」



「な?だろ?どうみても男だよねそいつ?よかったな!西園寺!」




「今事実を確認しましたよね?どうして裏切ったんですか?」



「え?いや紅騎くんのばかな勘違いが面白――くないけど

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「純が女だったらどうしよう」 鳴神ハルコ @nalgamihalco

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