終わりに手向ける花の歌

 崇拝から蘇ろうとする自己より発する欲の類は、無意味であるというのにも、やめること能わずに。だが、その愚かさにもきらめきを見出すことこそ、人生の暇にするのならば、さしずめ愛憎に還っても、黄泉に根差さない心を知る時が来よう。正解などない。なかったならよかったのに。君の涅槃図を描きながら、花々の時を止める疚しさも諸行も、否、ここで帰する輪廻のためにこそ歌うのか。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

フリーズ30 散文詩『あの日の僕へ送る詩』 空色凪 @Arkasha

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ