最近の異世界ファンタジーモノって、テンプレが多い。そうでなくても設定が頭の中に入らなくてイメージが湧かずにギブってことも多い。けれど、今作はオリジナリティ溢れる面白い設定にも関わらず、すんなりと読めました。調査系の異世界ファンタジー……と言ったところでしょうか?ルールを守りつつ、異世界の秩序を乱さないように心掛けるけれど、それを逆手に交渉したりと面白いです! それとキャラが魅力的なのも面白さの一つですね。まだ序盤までですが、私も追いかけてみようかなと思っています。
よくある異世界転生ではなく異世界旅行、しかもその先では自分たちの痕跡を残してはいけない。主人公たちが暮らす世界の設定が新鮮です。特に、異世界の食べ物を食べないと見舞われる「不運」がこの物語をおもしろくしています。主人公・コウが不運を逆手に取って危機を乗り切るシーンは思わず笑ってしまいました。
この物語は、異世界という設定に対して比較的現実的な題材とアプローチを採用して作られた異世界作品だと考えます。ファンタジーというジャンルが一般的に追求する理想や主題よりも、現実的な側面や観点に重点を置いていると判断します。全体的な構成や描写も適切だと思います。読者の皆様にお勧めします。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(464文字)