第2話 ときめきの分類
この恋は、こっち側。
この想いは、この辺り。
この気持ちは、向こう側に。
な〜んて分けることが出来たなら、随分と心は楽になる気がする。私は、そういうことが下手で、全部がふりかけになり、混ぜご飯になっちゃう。
それで普段は、「こだわり」なんて全然ないのに、一点集中すると、ヘンテコなこだわりが出てくる。人には多分理解されないし、それは仕方がないと半分くらい諦めている。ただ、自分の持って生まれた性質を、最近は受け入れることができている。
過去のことや持病に対しても、自分自身が明るい気持ちで見守っている感じ。時には、反芻して落ち込んだりしていたけど、いまは、いまを生きているから、あまり過去を振り返らないようにしている。
自分自身の性格や性質、患った病気について、悩んでいる人は、たくさんいると思う。心に折り合いをつけるって、難しいよね。
でも、シンプルに、自分をしあわせにすることを見つければいい。
ひとりで深く考えすぎてしまうことが、一番よくない。
救う人も、救われる人も、本当はこの世に存在しない。誰しもが自分自身で、しあわせを感じることが必ずできる。
言葉の表現として、「救う」ってあるだけ。
そう思う私だけど、私もいっぱい救われたんだよね。人の心の温かさに触れた時、やっぱり「救われた」と感じるから……
それから。
全然、違う話を投入します。笑
施設で暮らしている母が、どんどん綺麗になっていきます。
母は本当に苦労の人です。働き者で、家庭に不和があっても、ど根性が半端ない。
どこから、あの精神力が培われたのか。
きっと、伴侶を亡くして、一人で大勢の子供を育てないといけない状況になった時に、永遠の涙は乾いたのだと思います。
施設では、しっかり睡眠がとれます。三度の食事があります。入浴は週に三回。近所なら外出もできます。
母は、持ち前の明るさで、友達にも恵まれているようです。「100歳まで生きる」ことが昔から母の目標です。つよい……つよすぎます。
私なんて、今日、いま死んでもまったく後悔しません。出来るなら早めにあっちに逝きたいです。会いたい人がいるし。
「100歳」なんて、想像を超えますが、母には現実として見えている。お母ちゃんすごいな……
なにより、母が毎日楽しそうで私は安心しています。誰かと毎日、話せる環境に身を置いた母は、今日も友達と井戸端会議しながら、私に電話してくるかな。母の話は、繰り返しが多くなってきていますが、学ぶことがたくさんあるので、ちょっと楽しみです。
最初、ときめきについて書こうと思っていたのに、なぜか母の話になりました。すみません。
母が生きることに、ときめいている話を書いてみたかったので書きました。
私も人生にときめきを感じて、これから生きていきたいと思います。
言葉「あっ痛い」 中崎 莉子 @sekai279
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