第44話
私:
そっか。
…じゃあ私のヘアアクセ貸してあげるよ。
和泉:
い…いいんですか?
和泉さんはそれがまるでおかしい事であるかのようにキョトンとした顔で私の方を見てくる。
私:
髪は女の命でしょ?
私の髪もここまで伸ばすの大変だったし、和泉さんも同じくらい長いから、髪の毛が絡まったりしたら傷んじゃうわ。
和泉:
あ、ありがとうございます。
私:
…あ。
でもポーチ教室だから、ちょっと取ってくるね!
私がそう言うと、それまで嬉しそうな顔をしていた和泉さんの顔が若干曇り、私の顔を見据えて口を開いた。
和泉:
はい…気を付けてくださいね?
私:
?うん。
教室までは大体70メートルあるかないか。
そんなに真剣に気を付けなきゃいけない距離じゃないのに…。
そんなことを考えながら、私は自分の机の中をガサゴゾと漁る。
…ってか、私の机の中ホント汚すぎる。
今度綺麗に掃除しなくちゃ。
私:
お、あったあった。化粧ポーチ!
ポーチも持ったし、和泉さんの所に戻ろうっと。
廊下に出て、教室の扉を閉め、しばらく歩くと、渡り廊下の方から布が擦れるような音が聞こえた。
…?何だろう、何かを引きずる音…?
不思議に思った私は柱の影から渡り廊下の方へ何気なく目をやる。
私:
何だろ…よく見えな…
―!!
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夜の学校と七不思議 鳥羽 初音 @hatsne_toba
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