第43話

私:

…。


??:

…。




そこにいたのは、問題児3人組とか音楽プレーヤーとかではなく、黒くて長い髪をうねらせ、目の周りを赤く腫らした同い年くらいの女の子…―!!!!!



私:

キャーーーーーッ!!!!!


??:

きゃああ?!


私:

え?あ…ごめんなさい…。




何?どういうこと??


驚いて軽くパニックになっていた私にその子は問いかけてきた。




??:

あ、あの…どなたですか?


私:

私は3組の沼田奈近よ。…あなたは?




私が自己紹介をして、その子を見ると彼女は私と同じように制服を着ていた。




??:

い、和泉…さくら…


私:

和泉さん?

えっと…和泉さんはどうして泣いてたの?


和泉:

実は…ここで長いこと眠ってしまっていたようで…

気付いたら髪の毛がこの様なことになっていたんです…。




まさか、和泉さんの髪にイタズラしたのって―!




私:

なるほど、その犯人には心当たりがあるわ。

…櫛とか持ってないの?


和泉:

はい…。いつの間にか落としてしまったようで…




…アイツら、人の物を隠すなんて悪質すぎ!!


私は短くため息を吐くと、笑って和泉さんの方を向く。

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