第2話 僕の日常

「お前はなんの役にも立たないな!毎日毎日勘弁してくれ。ゴミを見てる気分だ。柳フヨウ。名前の通り本当に不要だな」




狭い部屋に怒鳴り声が響く午前16時頃


僕はミスをした と言う理由で上司から説教と言う名の暴言を浴びていた


「…すみません」


「すみませんじゃないんだよ。今日は残業しろ。出来るまで帰んなよ」


ドサっと資料が机に置かれたが1日で終わる訳がない量に唖然とする


「あいつまた怒られてるよ」

「いつもだろ。部長もよく飽きないねぇ…」

「目障りだからさっさとクビにしてくれりゃいいのに」


同僚がクスクスと僕の情けない姿を見て嘲笑った


悔しいけど僕には言い返す勇気も度胸もない


ただの弱い人間だ 


誰の役にも立たない ただの邪魔者だ



「おーい、お前ら飲みに行くぞ」


部長は僕を省く社員達に声を掛け部屋を出て行った



ポツンと独り 静寂した空間に孤独を噛み締める


「…やりますか」


錆びついてギイギイと嫌な音がするイスに腰かけ


ゆっくりとペンを動かす






これが上司と同僚に嫌われている僕の“普通“の日常だった

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

憑かれた僕は。 @anemone426

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ