高校生のすべて

@masayoshi0903

第1話 最後の花火の夏

  灰色な曇りには半袖と短パンで似合うのか。そんな俺はいつものように半袖短パンでビーサンを履いて、横浜で遊んでいた。

 俺の名は宮崎雅治。俺と一緒に行く男たちは柴崎智則、桜井俊介、中村陽介、桑田和義の4人。

 俺は横浜駅で待ち合わせをしている。すると、柴崎は俺を見る。

「雅治、曇りなのにビーサンかよ」

「暑いからな」


 俺たち5人は高校生で、どこで遊ぶかで悩んでいた。俺たちは野球部の部員のはずが、練習をサボっているわけではない。俺たちは甲子園に出場し、しばらく休暇を取るようにと監督に言われたからだ。

 俺は女子マネージャーと付き合っていて、智則たちからマネージャーにモテていると言われていた。

 本来はマネージャーも誘うつもりだったが、マネージャーは次の試合の準備があると来ていなかった。

 俺たちは映画館で映画を見ようと決めた。時間があるため、ワールドポーターズのフードコートで食事をとり、映画館でポップコーンと飲み物を注文し、映画を見た。

 この日は雨が降るかのように思っていたが、映画を見た後は晴れていた。そこには来れなかったはずのマネージャーがいて、俺たちに手招きした。

「春奈ちゃん」

「宮崎君、ごめん。来れないって言ってたんだけど、早く仕事が終わったから来れることになったの」

「俺たち帰ろうと思っていたんだけどさ、春奈ちゃんが来てくれたからもう少しいるよ」

「今日ね、花火を見ようと来たの。実は今年の花火が最後になるかもしれないから」

「どうしたんだよ?」

「九月に入ったら、入院することになったの。実は病気を持っていて、今でも痛むのよ。」

「今日、外出したのは花火を見ようと思っていたから」

俺たち6人は最後の花火を見ていた。

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