第2話 死にたい

僕は部活が嫌いです。

文芸部っていう週に一回しかない本を読むだけの部活に入りたかった。

でもダメ、運動部にしなさいって。

だから運動部を選んだ。顧問の先生は厳しく理不尽。

コーチも僕のことを無視。

先輩ですら舌打ちや暴言を吐かれる。

「もう部活行きたくない。」僕は打ち明けた。

「は?入部して経ったの5ヶ月でしょ?根性なさすぎ。男でしょ?」

だから殺した。


空を飛びたいと思いませんか?








殺したい人はいませんか?











何もしたくないと思うことはありませんか?













なんで生きてるんだろうと思うことはありますか?






僕はあります。心に思い当たる節しかありません。

なぜこんな家庭にいるんでしょうか?なぜ僕は親の言うことを聞いているのでしょうか?

だから殺した。













いじめって良くないと思いませんか?










差別って良くないとおもいませんか?








殺人っていいことだとは思いませんか?



もちろん殺人は犯罪。場合によっては死刑です。

死刑って意味ないと思うんですよ。

人を殺したやつを殺したからって生き返ってくるわけじゃないじゃないですか。

なんで人を殺したらダメなんですかね?

世の中には死よりも重い気持ちを感じている人がかたくさんいるのに。

だから殺した。











はい。わかった。











僕は職員室に向かった先生を追いかけた。

「今の発言。どういうことですか?」

「どういうことって、まずそれを下ろせよ」

先生はなぜか持っていた僕の拳銃を下すように命令した。

「断ります。」「あーね。」

やはりこの教師は意味が分からない。

前々から思っていた。

「前田健一」 担当は数学。 年齢は34で男。

ぼさぼさ下直さない寝ぐせ都丸メガネが特徴で髪色は少し茶色っぽいがほぼ真っ黒と同じ。


「早くしてください。」

はぁーっとため息をついた前田先生は自ら俺の手をつかんで銃口をおでこにつけて指を絡ませ引き金を引いた。


先生のこめかみに風穴があいた。

「ふ...ざけん...な」

起こった口調で前田先生は息絶えた。

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