激昂/獄案

白雪れもん

第1話 好きです

僕は星が好きな男の子です。

でも、みんなに笑われちゃいます。夜に浮かぶ光のどこがいいんだって。みんなに笑われます。

なんで笑われるのでしょうか?僕は星が好きで何か悪いことをしましたか?

偏見って、消えないですよね。それそこ、この世の不思議の一つ。

「アニメが好き」→気持ち悪い

「男の子でピンクが好き」→変な奴

「男の子で髪を伸ばしたい」→変な奴

この世の中にはあるとあらゆる差別があります。

男の子は肉体労働で女の子は家事をする。

「男の子なんだから力強いでしょ!」これだって立派な差別です。

「女の子なのに握力強いんだ!なんか変だね!」これだってそう

男の子が男の子のことを好きになったっていいじゃない。

女の子が女の子のことを好きになってもいいじゃん。

恋愛とは難しいものです。僕は昔に女の子に昔トラウマを抱いてから男の子のことが好きになってしまいました。

好きだった男の子にそのことを打ち明けました。

クラス全員のいるメッセージグループに暴露されました。

僕は行き場をなくしました。

僕は生きるのが嫌になりました

僕は死にたくなりました。

僕は階段を登りました。

僕は決めました。

ぼくはもうなにもしない

ぼくはもうしぬ

なんにものこらなくなる

すべてきえる。



―2年後―


僕は死にました。

死んだと思ったらそこは天国でもなく地獄でもない。

昔、今はいないお母さんが言いました。

「動物とか人間はね、命を落とすと宇宙の星になってみんなのことを見守っててくれるんだよ。」

それが本当だと知りました。

僕は今宇宙にいます。

宇宙服もなく、何か別の生き物になったわけでもない。

生身の人間の姿でも、空気のない宇宙空間に人間は生きられるのです。

僕は一歩、歩き出しました。

まるでもともと宇宙に住んでいたみたいに。その場を自由自在に歩き回りました。

気持ちのよう風が吹いている気がしました。

僕は涙を一つ流しました。それは宙に水滴となって浮いています。

やはりここは宇宙なのだと実感しました。


僕は突然の頭痛に見舞われました。



どんどん意識が遠のいていきました。




そして、



目が




覚めました。




みんなが笑っている。

ゲラゲラ笑っている。

そんな僕はしゃがんで頭に牛乳をかぶり、足と手は画鋲のような針に刺された跡がたくさん。

来ている制服はボロボロ。

メガネは割れて近くに落ちている。

僕の背にある黒板を見上げると「殺しちゃうよwww?」。












はい。わかった。











僕は自分の首を近くにあった鉛筆で刺した。

これで死ねると思った。


でも違った。



僕が首を刺すと周りで笑っているクラスメイトの首が消し飛んだ。

死んだ魚の目をした顔面がごろごろと落ちている。


ガラガラと音を立てて先生が教室に入ってくる。

「あー。これか。」

意味深なことをつぶやいてから扉を閉めて職員室に戻っていった。

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