共鳴

ももいくれあ

第1話

20歳以上も歳の離れた人との生活。

慣れたものではなかった。

さっきまでは知らない人。

と、暮らす事になるのがワタシの今までの人生。

これからもきっと、そう。

おはようございます。ありがとうございます。

なんだか、落ち着かなくて、

おはよう、ですぅ〜

ありがとう、ですぅ〜

にした。

殆ど、毎日、コーヒーを淹れた。

お決まりのブラック、ホット。

いつものカップに。

時間はまちまちだったけれど、それでも、毎日欠かさなかった。

4ヶ月が過ぎた頃。

「モーニングコーヒーいかがですかぁ〜」と

いつものように声をかけると

「待ってましたぁ。」と

思わずにやけてしまった。

淹れたてのブラックホットコーヒーを小走りで持って行くと、

「ありがと、ですぅ」

やったぁ。

となぜか思ってしまった。

なぜだろう。それは今でもわからないけれど。

嬉しかったのは確かだった。

ありがと、ですぅ。

たけさん。

これからも、よろしく、ですぅ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

共鳴 ももいくれあ @Kureamomoi

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ