第278話
堀田さんがどんな魔法を使ったのか。なんにせよ眼鏡の魔法使いが最強だということが証明された。
「ん?てか、なに。先輩と六神はどこで何してたの?」
「アグレッシブな敵5人相手にライフルとショットガンで戦ってた」
「そうだよ春風。僕がライフルで後方から狙ってね、六神君が接近戦で、」
「私もその海鮮バル行きたいじゃん。」
「やめとけ即死だ」
「だめだめ。春風にはまだ早い」
私がふてくされた顔をすれば、すぐさま堀田さんがふにゃりと笑って言った。
「実来さん、かわいい。」
まさか堀田さんにそんなことを言われると思わず、急に顔が熱くなる。
六神が面白くなさそうな顔をしているけれど、堀田さんに同意するように言った。
「そうだお前はかわいい。世界のどこ探したって春風ほどの女はいないこと、俺が一番よく知っている」
今日はよく喋るな六神。
「うんうん。そーだよ春風はポメラニアンみたいな顔してめっちゃかわいい!そんじょそこらの手頃なポメラニアンじゃない血統書つき!ほらおいでポメ娘〜」
「わんわん」
「堀田さん、ノリいいな。」
そんなノリのいい堀田さんから、六神と先輩に視線を移す私。怪しんで見れば、やっぱり二人はすぐに私から顔を反らした。
「そんな気弱なお二人を前に。実来さん、よければ俺に、そのレモングラスを添えたはまぐりを食べさせて頂けませんか?」
すんげーガツガツくるな堀田。
六神に許可を取ろうと一瞥しても、やっぱり目は合わせてくれない。だから私は堀田さんにガツガツ言われるがまま、はまぐりを食べさせようと箸でつかみ、堀田さんのいる斜め前へと持っていく。
無言で。
「実来さん、そこは、あーん。とか言ってくれないと。」
「あ、ああ。そうでしたね(?)」
「…はい。あ、あーん。」
「あーん。」
奇怪なアラサーが集うベトナム料理店の一角。しかもイケメンとスパダリとミステリアス眼鏡が一緒くたになった18番テーブル。
注目の的になっていたのは言うまでもない。
【fin】
お読みいただきありがとうございました!
🙏✨現在ぷらいべったーでの公開分を作成中です。またアップでき次第お知らせ致します🙏✨
🐨六神と青司の入れ替わるやつ(恐ろしい)
🐨六神と春風と青司と堀田がユニバかTDLにいって六神が嫉妬しまくるやつ
🐨青司と春風が恋人だったらのやつ
Un BUTTER【完】 由汰のらん @YUNTAYUE
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