第28話

「そうか~。やっぱりくっついたのか」


「だよな。やっぱり男女の友情というものの裏には恋愛が隠れてるな」


「つーか、そんな驚くことでもなかったんじゃない?」


「気づかなかったあたしたちがバカだったね」




クラスの人たちは口々に言い、「おめでと」歩くんは和の肩をポンッと叩いて教室を出て行った。









「そういえば…和は歩くんに知らせなかったんだね?」


放課後の帰り道、あたしは昼休みにあったできごとを振り返りながら和に話す。




「あぁ。花に知らせるか聞いてからにしようと思って。そうしたら『秘密にしたい』って言ったから知らせなかったのに。花は…」


和は「そうだよね。大切な人だもんね。花にとって美月ちゃんはさ」と泣きまねをしながら言う。




「だって…、心配してくれてたからさ、美月はあたしたちのこと…」


「…わかってるよ。ごめんな?」


「べ、別に和は悪くなっ…」




あたしが話している途中で、和はあたしにキスした。





「ちょっとだけ、おしおき」


「んもっ…」




これからもこの人は最強です。








終わり。

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確信犯。【完】 @matcha_plum

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