モズの親子
天月虹花
家族愛
私は、モズの母親。今日も可愛い子どもたちを見守っています。初めて生まれた子どもは、私に全く似ていない子どもでした。しかし愛おしくて、私は溺愛しました。ですが、どんどん卵は減り遂には最初に生まれた子どもだけになってしまいました。悲しかったけど、この子が無傷で居られた事に喜びを覚えたのです。が、その子は段々心を病んでしまいます。私は言いました。
モズ「なんでも、話していいよ。なんでも受け止めるから。」
子ども「兄弟を殺したのは僕なんだ。」
一瞬、息が止まる程に驚きます。当たり前です。愛しの我が子。我が子を殺したのは、唯一生き残った我が子だったのだから。畳み掛けるように息子は言います。
子ども「僕はカッコウ。母さんの本当の子どもじゃない。」
モズ「そうなのね。過去は変わらないけど、貴方の事を愛すわよ。」
子ども「何で?こんなにも酷い事をしたのに。」
モズ「だって、私の子どもじゃない。愛さない理由にはならないわ。」
2羽は、寄り添って永遠の家族愛を確かめあった。
モズの親子 天月虹花 @Nijika0302
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