EP20:ウクライナ内戦①

1928年の夏。

ウクライナ人民共和国にて、ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国との内戦が起こった。

ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国側は、かつてソビエト共和国連邦に社会主義という言葉が入っていた頃に保有していた戦車や武器などを使用し、ふたたびウクライナを社会主義国家として復活させようとしていた。

一方、ウクライナ人民共和国はソビエト共和国連邦から支給された物資輸送用の車や日本から派遣された軍人や武器によって、ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国に対して善戦していた。


「.....アレが物資輸送用の車か」


そのことに対してロシア・ソビエト連邦社会主義共和国側は焦り始めたのか.......ついに輸送用の車を襲撃する計画を立て、実行しようとしていた。


「お前達!!行くぞ!!」

「「「「はっ!!」」」」


兵士達はウクライナ人民共和国の輸送車の車列に対し、草陰に隠れて銃撃しようとした.....のだが


「「「「「!?」」」」」


その輸送車から銃口が出たかと思えば、そのまま草陰に隠れていた兵士たちを撃ち抜くのだった。


「ギャアアアア!?」

「クソッ!!相手は輸送車じゃねぇのかよ!?」


悪態を吐きながら、その場から逃亡する兵士達。

実のところ.......この輸送車はいわゆるダミーで、兵士を引きつけて一網打尽にするという日本軍の計画をウクライナ人民共和国側が実行したのだが


「......こんなに上手くいくとはな」

「それは俺も思った」


案の定、その計画にロシア・ソビエト連邦社会主義共和国側が引っかかったため、ウクライナ人民共和国側の兵士達は呆然としていた。


「これぞまさしく逆ゲリラ戦法ってな!!」

「んなこと言ってたら目立つぞ!!」


そんな軽口を叩きつつ、ダミー輸送車の逆ゲリラ戦法を続けるウクライナ人民共和国軍と日本軍。

その結果、ある程度待ち伏せしてきた兵士達を撃退することに成功したのか......彼らの下に物資補給用の車が目的地に到着したという連絡が入るのだった。


「ふぃ〜....何とか今回も物資を守れたな」

「だがアイツらのことだ。すぐにダミーの車列があることに気が付かれるぞ」

「いや、それでいいんだよ」


ウクライナ兵に対し、そう言う日本兵。

その言葉が気になったのか


「.......どういうことだ?」


ウクライナ兵がそう尋ねると


「ダミーの車列があるって知られれば、どの車が攻撃してくるか分からないだろ?んで、そうすれば無駄な犠牲を出すよりかは奇襲を仕掛けることを避けるはずだと思うぜ」


日本兵はニッと笑いながらそう言った、こうも言った。


「少なくとも、蒙古との戦いで牛の死体を投げ込むよりかはだいぶマシな戦いになるかもな」


その言葉を聞いたウクライナ兵はのちにこう語った。

アイツら狂戦士が何かか?と....

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