EP19:戦いの序章
モスクワ市内のとある建物内にて、その男達はとある計画を話し合っていた。
計画の内容は自分たちを切り捨てたスターリンの暗殺。
なので、その建物内には物騒な武器などが置かれていた。
その日もいつものように計画に対する会議をしていたのだが
「動くな!!」
その場所に秘密警察が踏み込んだことにより、彼らは一網打尽となるのだった。
「クソッ!!何でここがバレたんだ!!」
「恨むのなら自分たちの詰めの甘さを恨むんだな!!」
そう言った後、男達に手錠を掛ける秘密警察。
だが.......自身が秘密警察に捕まったことに対し、何故か笑い始める男がいた。
「何がおかしい!!」
「いや何、こんなにもあっさりと引っかかると思ってなくてなぁ」
ニヤニヤと笑いながら、そう言う男。
その男の言葉が引っかかった警察官は、男にそのことを追求しようとしたその直後、一人の警察官が慌てた様子でやって来た。
「も、申し上げます!!つい先ほど..... ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国がウクライナ人民共和国に対して攻撃を行いました!!」
警察官がそう言った瞬間、その場にいた警察官達は彼がニヤニヤしていた理由を瞬時に察した後、その警察官に向けてこう尋ねた。
「その情報、閣下には伝えたのか!!」
「は、はい!!」
「......クソッ!!」
アイツら、ついにやりやがった。
警察官は悔しげに顔を歪ませた後、男達を連行した。
一方、その衝撃的な情報がもたらされたスターリン達はというと
「.........やはり、こうなりましたか」
ウクライナ人民共和国のザポリージャ州がロシア・ソビエト連邦社会主義共和国側の攻撃を受けたという事実に対し、険しい顔をしながらそう呟いていた。
「出来ることなら、軍を派遣したいところですが.......問題は今の彼らがそのことを望んでいるかどうかなんですよね」
スターリンがそう呟くと、ガガノーヴィチは
「そうですね......ウクライナと和解したといえ、彼ら的には自らの国の問題は自らで解決したいと思います」
戦いに関する書類を机に置きながら、そう言った。
「ですよね....」
スターリンはそう言った後、何かできないかと考えていた時.......あることを閃いた。
「そうだ。彼らの交通面を支援するという形で車を送りましょう」
スターリンがそう言うと、ガガノーヴィチは
「車........ですか?」
何言ってんだこいつと内心思いながら、そう呟いた。
「えぇ、物資の輸送用の車を我が国で開発し、それをウクライナに提供するのです」
スターリンがそう言うと、ガガノーヴィチはハッとした顔になった後、こう言った。
「つまり.....物資の移動時間を短縮させることによって、人民共和国側が戦闘に力を入れられるようにする......と言うことですか?」
ガガノーヴィチの問いに対し、スターリンはコクリと頷くと
「ガガノーヴィチさん、こういう時こそ技術力をフルに使って支援する時なのです」
彼に向けてそう言った後、これから激化するであろう戦いに対して覚悟を決めるのだった。
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