ep7.ご馳走トンカツ1

私は昔から祖父母にラーメンやトンカツ屋に良く連れて行って貰っていた。

しかし、小さい頃の自分は、ラーメンやトンカツでは無くデミグラスソースのかかったハンバーグに連れていって欲しいと思っていた。チーズが入っていれば尚良。

まったく生意気である...が小学生低学年の頃なので許してやって欲しい。

そんな自分も今や大きくなり祖父母と会う機会が減っていたが、祖母が誕生日という事もあり、祖父母が行きつけのトンカツ屋に行くということで自分も連れて行ってもらえる事になった。

そこのお店は外観から高級感があり、料亭ですよと言われたら初見では、なるほどと言ってしまうような見た目も相まって、一人焼肉が余裕な自分でも入れないような圧があった。

席に通されると既に暖かいほうじ茶とおしぼりが用意されており気が利くなと感心しつつメニューを見た...。

ランチで1人当たり1300円から2000円頂戴される....高い...自分は大学生という事もありバイトをしているのだが自分の時給だとここでランチ食べるのに2時間働かなければならない。

祖父母達は自分がメニューを見て腰が引けてるのが見てわかったのだろう。祖父がニコニコしながら口を開きメニューに指さした。

「これか、これにしなさい」

祖父が指さしているのは、ジャンボロース定食(200g)2100円とヒレカツ定食L(180g)2100円のランチメニューの中で1番良い定食であった。

祖父母は御歳70後半なのに自分と同等或いはそれ以上に食べる...健康である。これからも健康でいて下さい。

祖父はそれのロースを、祖母はそれのヒレという事もあって自分も言葉に甘えてそれのヒレを頂く事にした。

....本当に噛み締めて感謝しながら頂こうと思った。

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俺飯 中澤ユウキ @YuukiN8621

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