おまけ


「海外に来ましたねぇ師匠」


「じゃのお」


 アメリカにやって来た師匠達。とりあえずダンジョンに向かおうとすると、空港で話しかけてくる少女が一人。身長2mはあろうかと言う巨体であった。


「ん?うぉでっか……」


「high!ニポンにイクエアプレーン知らないデスか?」


「あぁ、それなら5番です」


「アリガトゴザマス!ワタシは『スターレイン・サンライズ』って言いマス!イゴゴヒーキニ!」


 そう言って忙しなく5番へ向かった少女。


「しかし日本語上手でしたね、カタコトですけど」


「まぁそういう事もあるじゃろぅ。それよりダンジョンとやらはどこにある?」


「まずね、自由の女神像の下なんだけど……」


 そんなこんなで戦いは続く。


 ◇


 一方その頃、日本では新たにゲームが開発された。いわゆるヒーローシューターと言う、キャラを選んで戦うFPSと言うジャンルのゲーム。


 しかもそれがVRでリアルに出来ると言う凄まじい物。発売してから1年足らずで国内外で何と1億本もゲームは売れたと言うのだから驚きである。


 もちろんそれだけ売れたと言うことは、世界大会も行われて当然である。そして行われた第一回世界大会。なんと優勝したのは日本人だった。


 名前も年齢も不明でただ単に強いと言う奴は、その後行われた第二回世界大会でも優勝し瞬く間に有名になった。


 だがコイツの個人情報は何一つ分からなかった。誰も日本に住んでいると言う情報以外に、性別も年齢も何もかも分からない。


 ただ1つ確定しているのは、トロフィーがWXと言うSNSに写真として飾られているという事だけである。


 まさかその正体が……


「なぁ婆ちゃんその日はホント世界大会なんだよ、旅館手伝うの無しにしてくれよ」


「前日に二倍働いたら許してやるよ」


「クソ婆ちゃん……」


「なんか言った!?」


「なんも」


 まだ高校生にもなっていない子供だと、誰が信じられるだろうか。

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クソ強拳法家達はダンジョンに挑む!~トンチキ最強拳法家達と中堅配信者が全国のダンジョンに挑むらしいです~ 常闇の霊夜 @kakinatireiya

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