評者はカクヨムに小説を書くも評価が伸びずダメアマチュアの烙印を押されています。そんな評者は、今日(2025年5月11日)時点で星の数が伸びていない本作を羨望のまなざしで見つめます。この小説は出世階段を上る気がします。
文章力を褒めるのはストーリーやキャラ造形などを褒めようがなく最後に言い訳するためというのがセオリーですが、ここでは最初に文章力を褒めます。句点(つまり「。」)で終わる前の語尾のパターンを数え上げてください。とても多様でくり返しの文句が見つかりません。これは言葉の使い分けができることを意味します。小説を書くための基礎的技術ができあがっています。
基礎が頑健であることはストーリーやキャラ造形にも表れています。一癖あって綺麗事ばかりで済まない登場人物達(主人公だって綺麗事ですみません)に、予想を裏切るも後から見返せば伏線はキチンとあって最初から長いスパンで検討されていたと分かるストーリー。
これで面白くならないはずがありません。
実に楽しい!!!
主人公は言わば女中ですから、生活は楽なものではございません。しかし本人がパワフルですから、降りかかる苦労も何のその。目が離せません。視線が自然と主人公に向かいます。
とんでもない場所に来てしまった主人公、次は何を起こすのか。乞うご期待!!!
貧しさの中、家族を支えて生きてきた少女・雪花。
一冬だけ、貴族の姫君に仕えるという出稼ぎ話を受けた彼女に、村では見たこともないような豪奢な馬車が迎えに来る。
辿り着いたのは、伝説の神域・崑崙丘。
そこに住まうのは人ならぬ者たち――麗しい姫、獣の姿を持つ宰相、そして、天女のような微笑みをたたえる女神。
怯え、戸惑いながらも、女神様の優しさに救われた雪花は、この異郷で新たな日々を歩み始める。
与えられたのは、豪奢な部屋、美しい花園、そして、ぬくもり。
けれど、ただの奉公では終わらない。
胸を打つ出会いと、心を試される運命が、静かに彼女を待ち受けている。
生まれ育った世界とはまるで違う場所で、少女は何を選び、何を掴むのか。
幻想と現実が交錯する、優しくも鮮やかな物語。