第5話 私が言いたいのは

エミカが「おはよう。お姉ちゃん」と声を掛けた。

アヤカが「おはよう。エミカ」と挨拶を返した。

エミカが「ふぅー」とため息を吐いた。

アヤカが「何?そのため息は?」と思わず尋ねた。

カズキが「おはよう。エミカ、アヤカ」と挨拶をすると、エミカもアヤカも「おはよう」と挨拶をして、そそくさと走って行ってしまった。

エミカが「どうしたの?アヤカ」とアヤカに声を掛けた。

アヤカは「それは、こっちのセリフよ。さっきから行動が挙動不審なんだけど」とエミカに話し掛けた。

エミカが「え?そうかな?」とふざけて笑った。

アヤカが「もしかして、カズキ君と何かあったの?」と聞き返した。

エミカが「え?そうかな?何も無いよ」と必死になってアヤカの視線を逸らした。

アヤカが「やっぱり、カズキ君と何かあったのね?私と言う人間を差し置いて」とムキになって居た。

エミカが「それは、何とも言えないよ。」とアヤカに顔を背けた。

アヤカが「私が先にカズキ君の事を気になって居たのに、エミカはカズキ君の事をどう思って居るのよ?」とエミカに直に気持ちを聞いた。

エミカが「私が言いたいのは、アヤカには悪いけど、私はカズキの事を考える度に胸がズキズキして痛いの。だから、この気持ちも何なのか分からなくて、こんな気持ちになったのは初めてなの」と素直な気持ちをアヤカにぶつけた。

アヤカが「それがカズキ君を好きって事なんじゃ無いの?」とエミカに話し掛けた。

そこにカズキが来て「俺、俺も、エミカの事を好きだったのに、ドキドキして素直な気持ちを言えなかった」と素直にエミカに告白をした。

エミカは「ごめんね?私はお姉ちゃんの気持ちを結果的に傷つける事になって」とアヤカに伝えた。

アヤカは「良いよ。もう、私の事なんか忘れて幸せになりなよ」とその場を颯爽と去って行った。

カズキは後ろからエミカを抱きしめて「俺、ずっと前からエミカの事を好きだったんだ。エミカは俺とずっと友達で居たいのかなと思って嫌われるのが怖かった」とニコッと笑顔を見せて2人はいつまでも幸せに暮らした。

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囁きの後で 影山 みはつ @mihatsu1865

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