SNSに入り浸る子育て女医の独り言

@korocoro

第1話 イトーヨーカドー津田沼店の閉店に寄せられたエッセイ

Xをぼーっと眺めているとたまに出会いがある。

2024年10月1日火曜日の朝はもともと外来もなく入院患者も少なかったので、一人で病棟回診をしたあとは医局の椅子に座りいつものように無意識にXを開いていた。

そこでたまたま目にしたのが題名の『イトーヨーカドー津田沼店の閉店に寄せられたエッセイ』の投稿だった。

スーパーのお客様コーナーに貼ってある文章に著作権があるのかは法律を勉強したことがないのでわからないが、この文章と一緒でおそらくそんなに権利があるわけではなさそうだった。とにかくいい文章だったので、目についた時点ですでに3万リツイートの拡散がされていた。


一言一句同じ文章は掲載できないが、要約すると、高校卒業後ブラック企業で働きづめの2年間を過ごした就職氷河期世代の青年が、退職後偶然入ったイトーヨーカドーの中にあったゲームコーナーでアルバイトとして再就職をして生き方を取り戻す話だった。


なぜだかすごく感動した。


そこに人生があったからかな?

失礼ながら文章やその生き方に特別大きな山場があったわけではない。と思う。

だけどなんだか、生きている人全員に、その人生があるんだなと当たり前の感想に心が支配された。


そして、私もその人生を、誰に見せるでもなくつぶやいていたこの鍵のかかったアカウントで垂れ流しているんだよな、とふと気づいた。


10年やっていて完全に誰にも見せないアカウントなわけでもないのでそれなりに見ている人もいるけれど、匿名といえば匿名のそのアカウントで出会って、その人たちの人生を垣間見て、映画や小説のように心を震わせた吏涙したことも多々ある。


なんだかその涙を一人で消化するのももったいないな。と思ったので

突発的にここを作った。


心を震わせたら、ここに来ようと思う。

この気持ちにさせてくれたあのエッセイに感謝を。


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