タイトル[心は文字にすることは残念ながらできない]

絶望を超越するもの

タイトル[心は文字にすることは残念ながらできない]

俺たち2人の男はいつものように

学校の空き部屋で昼飯を食いながら話をしていた。 


「心は文字にすることは残念ながらできない」


「突然どうした?」


「私の中にはこの世のどんな物語よりも素晴らしい物語があります!」


「そっそうなのか」


「そうなんです、ですけれどそれを心から取り出すことはできません」


「それは何故なんだ?」


「この私には才能が無いからと言うのもありますが心から

完全に素晴らしい物語を取り出せた人は有史以来一人たりともいないです

凄い作品を作った人たちですら全てを取り出すことはできていない

それは何故なのか、心は文字にすることは残念ながらできないからなのです」


「そうなのか?」


「そうなんです」


「そうはこの私は思いませんけれど」


「そうかもしれませんが事実としてそうなんですよ」


「いやだって心から文字にすることは難しいことこれはわからなくもないです

が有史以来一人たりともそれが出来ていないというのは流石に言い過ぎですね

それに貴方や他の中に素晴らしい物語があるとは思いませんね」


「言い過ぎとは思いませんが小説を長年書いた

一部のものしかないとわからない話でしょうね

所で素晴らしい物語があるとは思わないのは何故なのでしょうか?」


「そんな誰もが思いつくほどに素晴らしい物語があるとこの俺は思っていない

この世にある素晴らしい作品とは素晴らしい作品を思いつく少ない人から

更に思いついたものを言語にできる人が究極の作品を作ると思っている」


「成る程、平行線になりそうだしそろそろ時間だから止めるぞ」


「あーーーー仕事仕事!」


「教師ってのは本当にだるくて

めんどくさいですけれど真面目にやってくださいよ」


そう言って二人は文句を言いながら教室に向かっていった。

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