最終話:俺たちついに結ばれましたけど・・・。
「今日、どうしても大学へ行かなきゃいけない?」
「まあ、特に行かなきゃって訳じゃないけど・・・」
「じゃ〜・・・私とエッチするのと大学へ行くのとどっち取る?」
「・・・・・・・」
「何、言ってんの?・・・幻覚の他に耳までおかしくなったか?、俺」
「だから〜・・・私とエッチするのと大学へ行くのとどっちがいい?・・・」
「・・・・・・・」
「もう一度言ってくれる?」
するとワインは真正面から隼人君の顔を見て言った。
「私とエッチすることと・・・大学と、どっち取るのって聞いてるの、分かった?」
隼人君は一瞬、聞き間違いかと思って、えっ?て首をかしげた。
「まじで言ってる?」
「まじまじ・・・冗談じゃなくて・・・」
「・・・ああ・・・俺、今日大学休むわ・・・」
ワインは満面の笑顔で、もう一度隼人君に抱きついた。
パンのアドバイスは無駄じゃなかったみたいですね。
隼人君はパンに相談に行って正解でした。
そんな訳でワインは今日、めでたく処女を隼人君に捧げたのでした。
これで隼人君の欲求不満も解消されたでしょう。
ようやく、ふたりに心と体のバランスが取れたみたいですね、
人間の世界だと女性にとってのはじめてのセックスはまず快感は得られ
なくて味気ないものってことが多いみたいだけどニンフは違うのです。
もともとがセックスに特化してる精霊だかから、最初っから言葉にできない
くらいの快感を得ることができるのです。
だから隼人君とのセックスはワインにとって目から鱗の経験だったのです。
こうしてついにワインは隼人君と結ばれたわけですが・・・
こうなってしまうとニンフは本領を発揮します。
なんせセックスが飯より好きな精霊ですから・・・。
隼人君の体力が持たないくらいセックスに明け暮れることになるのです。
隼人君に他の女性をナンパしたり浮気したりする余裕などなくなるんです。
パンには、それなりに経験豊富ですから加減というものを知っていますが
ワインはそうはいきません。
セックスを覚えてしまったら、もうセーブするなんて加減を知りません。
隼人君が大学にでかけようとすると、
「ねえ、セックスしよ」
このへんはパンと同じようにセックス依存症みたいになっていました。
「これから大学へ行こうって時に・・・朝からかよ・・・」
「じゃあ・・・早く帰ってきてね」
「私、待てない・・・」
「変われば、変わるもんだな・・・あれだけ拒んでたのに・・・」
「セックスがこんなにいいもんだって知らなかったんだもん」
「講義が終わったら、飛んで帰ってくるから大人しく待ってて」
「分かった・・・待ってる」
「本当はね、どこにも行かせたくないの・・・」
「一日中セックスしてたい・・・」
「あのなあ・・・俺の体が持たないよ」
ワインは隼人君の顔が見えてら、セックスをせがんだ。
ニンフの本領発揮ですね。
隼人君とパンは毎晩のようにセックスに明け暮れました。
隼人君は大学のダチや吉岡君や悠生君から、最近痩せたんじゃないかって
言われたりするくらい・・・。
隼人君は今度は逆にワインにセックスをやめさせる方法はないかとそれが悩みに
なってしまうかもしれません。
セバスチャンはワインが隼人君にエッチしてって求めるのはあまり好きじゃない
みたいで、ワインが隼人君にエッチをせがむと眉に皺を寄せて腕組みして機嫌悪そうにしていたのですが、それでもワインはセバスチャンが部屋にいる時でも自重することはなかったのです。
ワインがどうしてもって隼人君とエッチしたくてたまらなくなった時は、
セバスチャンは、外に出てるか自分の世界に帰っていたみたいです。
パーシモンは隼人君とワインがセックスし始めた時には寝たフリしていましたが、
ワインと隼人君がセックスを毎日のようにするようになってから自分の能力を発揮
することになるんです。
これが隼人君にとって大変な力になってくれました。
パーシモンは実はヒーリングに特化した妖精だったので、だから疲れ切ってる
隼人君の体力を魔法で全開までに回復してくれました。
向こうに帰っちゃってるセバスチャンと違ってパーシモンはちゃんと妖精として
の役目を果たしてたんですね。
だから執拗に迫ってくるワインの誘惑も隼人君はちゃんと受け止めることが
できました。
まあ、そのうちワインもセックスに慣れてきたら少しはインターバルを取るよう
になると思いますけど・・・。
なにわともあれニンフをナンパした男は、ついに自分の本分を達成できた訳で
なによりですが、今になって逆にワインが処女でいてくれたほうがよかったかもって
ちょっと思ったり思わなかったり・・・。
でも男は基本、欲求欲望を我慢できない生き物ですからね。
もしワインが、あのままセックスを拒み続けていたら、ふたりは別れていた
かもしれませんね。
まあ、ワインと隼人君の性生活は、これからが本番って言えるかもしれません。
精霊の心は人間より純粋です、ワインは他の男性を知りませんから隼人君を
一生裏切ることはないでしょう。
姿形はどうあれ、そこに愛や幸せって言葉がある限り、たとえ種族が違っても
人間同士でいがみ合ったり罵り合ったりするカップルより、はるかに結束が硬い
と言えるかもしれません。
さて、とりあえず、物語はこれで一段落ですけど・・・、
悠生君にはパン、匠「吉岡」君にはロゼ、そして隼人君にはワイン。
もしかして、また例のゴミ箱から、新しいニンフちゃんがやって来たら・・・、
また新たな物語3が始まるかもです。
まさに誘惑だらけのニンフちゃん・・・だらけですね。
END.
今回も読んでくださってありがとうございました。m(_ _)m
憂鬱はゴミ箱からやって来る2。(ニンフの性欲を覚醒させる方法) 猫野 尻尾 @amanotenshi
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