陰キャのくせに陽キャすぎる!!!

@inkya123

第1話

人間誰しも輝けるものではない。

みんなキラキラしているわけじゃない。

これはそんなキラキラできなかった陰キャたちの話である。



「あぁーあ...学校始まっちゃた」

誰にも聞こえないような声で呟く。

今日から私も中学生...。

「友達..できるといいな」

なんちゃって

入学式は何事もなく終わったけど、

今日は自己紹介しなきゃいけないもんな。

心臓いくつあっても足りないや。

「はぁ緊張してきた」

私はおぼつかない足取りで歩き出した。


++++++++++


が..学校に...着いてしまった.....。

「はぁ」

ため息が溢れる。

「あっっはは!まじ最高!www」

えちょっと待ってこれもしかして...

よっ..陽キャの声.........

絶対に昇降口で会いたくないので通り過ぎるまでちょっと歩く速度を落とす

どきどきと高鳴る胸を押さえながら陽キャが隣を通り過ぎるのを待つ。

っ..通り過ぎたか。

ほっと胸を撫で下ろす。

とぼとぼと歩いていると昇降口についた。

陽キャがいなくてよかったぁーとか思いながら靴を脱ぎ下駄箱を探す。

えっと2組の34番は...っ..あった!

靴を入れてシューズを履きながら歩き始める。

しばらく歩いていると教室に着いた。

黒板に書いてある席順を見て座ろうとしたら声をかけられた。

「はじめまして」

後ろの席の人がほほえみながらこちらを向いている。メガネをかけていて見た目は陰キャっぽい男子だ。

「は...はじめ..まして....あっよっ..よろしくおねがいします...」

ぎこちない返答になってしまった..。

「よろしくね」

ほほえんでいるけれどきっと私の第一印象は最悪になっているはずだ。

まあいいやさっさと準備を済ませてラノベを読むとしよう。

カバンから荷物を取り出しカバンをロッカーに入れる。

席に座ってラノベを黙々と読む。

「あっそのラノベ...」

「はっ...はい....」

さっきの後ろの席の人か...

びっくりした..ラノベとか読むんだ。

読みそうな感じの雰囲気ではあるけど....。

「気になってるんだけど..面白い...?」

「おっ..面白いですよ...。」

いっ勢いで言ってしまった....。

「あっ面白いよね...。ごめん。どういうところが面白いとかある?」

「あっはいあっあのまずここのところがこう書かれていてこうなってこうしているところにとても愛を感じます。それからキャラクター一人一人にこうこうこうすることでキャラクターをこう見せていて私的にはとっても好きです。次にストーリの構成が...あっ..す..すみません私、好きなものの話になるとつい...」

ついいつもの癖が出てしまった...。

こんなこと聞かれたら気持ち悪がられるに違いない。は..恥ずかしい....。

「わかります。好きなものの話になるとつい話しちゃいますよね。」

あっよ..よかった。なんも聞きしてないっぽい。

いや..これ私が気を使われているだけなのでは...。

なんか急に恥ずかしくなってきた。

体を自分の席に向けてラノベを読む。

やっぱり私...友達できないかも.....。

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