第3話 姉との会話

「ねえねえ、大和」

「嫌だ」

「まだ何も行ってないよ?」

「嫌だ」

「…」

「…」

・・・いつの間にか最終下校時間になっていたらしい。先輩方に挨拶をして、家に帰っていった。

「すごかったな!」

「…」

「何だよ?まだ怒っているのか?」

「…」

怒ってはいない。ただ、剣道を見ていると、なんとも言えない気持ちが沸き上がってくる。

色々考えるうちに、家に着いたようだ。

「ただいま」

「おかえり〜。学校どうだった?」

「まあまあ」

「そっか〜。で、大和―」

「嫌だ」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

今、話している女性は俺の義姉あねだ。名前は和田花凜わだかりんという。

旧姓は馬場花凜ばばかりん。高校3年生だ。

―――そして俺を救ってくれた人だ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

……話を戻して、直感でわかる。こういうときは、俺にとって嫌なことだ。絶対! 思い出すとゾッとする...

「まあまあ聞きなさいよ。で、大和。剣道やって」

「は?」

意味がわからない。

「どうしてだ?」

「ん〜、勘?」

「なんでそうなった…。どちらにせよ、俺はやらない」

「え〜でも、私の勘はよく当たるでしょ?」

「……」

否定できない。花凜の勘はよく当たるか何かしらあるんだろう。

「とにかく、やらない」

「……。でもホントはやりたいんでしょ?」

「……」

「だったらやればいいじゃん。の克服を含めて」

「……わかったよ。やるよ、剣道」

「うんうん!」

こんなところだから、俺はこの人には勝てない。

(とにかく、体験入部はやっておくか)

いつぶりだろう。剣道やる日が来るのは。あの日から全然竹刀を握っていない。

どこかにワクワクしている自分がいる。久々に刀が握れる、と。

たけるにはなんて言おうか)

……ともかく、これからの日常が変わっていく気がした。

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剣の達人を目指して! 時代遅れのサスライワシ@KKG所属 @komen114

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