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 身体と精神を離されたような感覚だった。

 目を開けると、見たことのない場所にいる。

 竜日は周りを見た。

 上も下も、左も右も真っ白の空間だ。前を見ると、子供、だろうか。膝を抱いて丸くなって座っている。

 近寄って正面に立つ。


「君は?」


 嗚咽する声が聞こえていた。膝の間に顔を埋めているから表情はわからない。けれど。


「泣いてるの」


 手を差し出そうとしてやめ、隣に座った。同じような姿勢をして、ちらりと隣りを見る。額に角があった。左右で伸び方が違う。右の方がだいぶ大きくなっている。髪は薄い黄色で、すすきのようだなと竜日は思った。

 視線を外し、改めて周りを見る。

 ここはどこだろうか。

 ――ジャカさんは、大丈夫だろうか。

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